「地域循環型経済」学ぶ


第8回地域運動交流会

講演する東京中小企業家同友会副代表の小柳忠章氏

 7月24日、東京労働会館ラパスホールにおいて、東京地評第8回地域運動交流集会が開催されました。 今年の集会は、地域内の事業所で働く労働者の賃上げと地域の中小企業家との共同で「地域循環型経済」をどう作るかを学び・討議し、また、最低賃金の取り組みや公契約条例制定の運動を交流しました。
 集会では「地域労働運動と中小企業経営者運動との共同の可能性」と題した高崎経済大学永田瞬准教授の記念講演が行われ、また、特別報告として東京中小企業家同友会の小柳忠章さんから「中小企業の課題と労働運動への期待」が話されました。
 永田准教授は、戦後日本の経済発展の特徴を分析し、生産と消費の矛盾が激化するもとで「アベノミクスは逆立ちした経済政策となっている」と指摘し、企業数の八五%を占める小企業は地域経済への波及効果も高く、ローカルの視点から中小企業と、そこで働く労働者を正当に評価し、経営を下から支える諸制度の構築、具体的には社会保険料の負担軽減や最低賃金の引き上げと並んで取引先の工賃是正も含めた運動の構築にむけて「中小企業経営者と労働運動の共同の余地はある」ことを強調されました。
 小柳東京中小企業家同友会副会長は、1975年に発表した同友会の「労使見解」は、中小企業家と労働組合は「民主的な相互協力関係を築き上げる持続的な努力が双方に課せられている」として、関係を尊重しあうという立場を明らかにし、「若手の経営者も繰り返し学習をおこなっている」と報告、また、「同一労働同一賃金問題などの学習を進めており、雇用改善にも関心が高い。東京では中小企業振興条例制定などで共同しているところもある」と労働運動への期待を述べられました。
 地域からの活動報告では、新宿区労連が「地域からの最低賃金引き上げの運動」について、多摩・稲城労連が「多摩市公契約条例制定による地域変化」と題して報告。続いて参加組織からの積極的な発言が相次ぎました。
 感想では、「地域労働運動として、中小企業家との共同は重要であることがよく分かった」、「社会的賃金闘争の最賃問題では、支払い能力論克服は重要課題。具体的な内容を掘り下げる必要がある」など、今回の集会のテーマに関して感想が寄せられています。
 東京地評では、引き続き、様々な機会をとらえて、学習と各組織での運動の実践を学びあい、地域で働く労働者の期待に応える運動を広げていく決意です。

長時間労働改善を

公務・民間共同で省庁要請

7月15日 厚労省要請

 第三次安倍再改造内閣の発足にあたり、安倍首相は記者会見で、改憲に意欲を見せる一方で、「働き方改革」の課題として、「長時間労働の是正、同一労働同一賃金の実現、最低賃金引き上げ、高齢者の就労機会の提供など」を課題に上げ、さらに、「非正規という言葉をこの国から一掃する」としました。労働者派遣法大改悪など、労働法制の岩盤規制を緩和し、雇用破壊を広げた安倍政権のもとで、非正規労働者は1980万人、37.4%と過去最高となりました。正規がなく不本意ながら非正規で働く労働者は男女合わせて315万人、17%に上っています。
 正規と非正規が混在する職場が八割となっています。非正規労働者の雇用と待遇改善が課題となる一方で、正規職員においては、二割の企業で過労死ライン80時間を超え残業をする労働者が存在し、過労死や精神疾患を生じさせており、長時間労働の解決が大きな課題となっています。
 5月21日、東京春闘は労働法制の改悪阻止と職場の長時間労働の現状と課題について、各単産からの報告を行う学習交流集会を開催しまし、長時間労働の現状と原因を明らかにし、7月15日には公務・民間が共同し、長時間労働の改善を求める要請を整理し、厚労省、内閣人事局、総務省、国土交通省、文科省、人事院に対し要請を行ってきました。
 先の国会で四野党が、インターバル規制や36協定による労働時間の延長上限規制、裁量労働制の要件の厳格化、労働時間管理の義務付けと罰則強化などをもとめる法案を共同提出しました。安倍政権が狙う、残業代ゼロ法案など労働時間改悪法案と対置するものであり、秋の臨時国会から審議入りが予想される労働法制改悪を許さない取り組みを職場の課題と結びつけてたたかう必要があります。

公・民賃下げサイクル阻止

人事院前行動に190人

    大幅賃上げ勧告を訴える参加者(7/15人事院前)

 7月15日、東京春闘共闘会議・地評公務部会が主催する「公・民賃下げサイクル阻止!人事院前行動」が開催され、公務、民間、地域組織から190人が参加し「生活改善できる賃上げを」、「扶養手当の見直しをやめろ」などの要求を人事院にぶつけました。
 この行動に先立ち、東京地評公務部会は16年の公務員賃金に関わる勧告作業のヤマ場をむかえている人事院に対し、人事院要請を行い、公務各組織及び民間部会の役員が参加しました。公務の切実な要求の訴えとともに、民間の仲間からも「公務員賃金は民間労働者への影響も大きい、賃金の引き上げにつながる勧告を」など、大幅賃上げ勧告を求める追及を行いました。要請終了後には、東京自治労連や都教組、都障教組の組合員が、職場の「要求寄せ書き」を人事院の担当者に手渡す「提出行動」を実施するなど、様々な取り組みで大幅賃上げの人事院勧告を求めて、集中的に取り組みました。

2000万署名 地評50万目標達成


       昨年8月31日 国会10万人包囲行動

 東京地評は7月、戦争法廃止2000万署名の50万目標を達成しました。近年にない短期間での挑戦でしたが、すべての加盟単産と地域組織が取り組み、文字通りオール東京地評で職場と地域で「憲法違反の戦争法廃止」の世論を広げました。参院選での野党共闘による一定の議席獲得は、この運動の大きな成果のひとつです。
 この署名を足がかりに戦争法廃止運動を強めていきます。今後具体化される節目の行動や運動を成功させ、戦争法廃止をなんとしても勝ち取りましょう。