自分が参加し、話しかけ
気持ちを一つにしてもらう


共同を広げ、安心して働き生きられる社会を


 今年の「新春座談会」は、「安心して働き生きられる社会をつくるために、共同をひろげて、ご一緒に運動を作りましょう」ということで、安保関連法に反対するママの会事務局の長尾詩子さん、東京地評青年協常任幹事の山本耕平さんにお越し頂き、大いに語り合いました。


 昨年はひとりひとりが政治に声を上げました

〇長尾 詩子
(ながお うたこ)
(安保関連法に反対するママの会事務局/弁護士)
昨年を漢字一字で…「憲」
今年の抱負…野党共闘の下での参議院選挙勝利、JAL争議全解決
趣味…テレビドラマ鑑賞。(韓国ドラマ『君の声が聞こえる』がお気に入り)

松森 皆さん、明けましておめでとうございます。
全員 明けましておめでとうございます。
松森 本日は、お集まり頂きましてありがとうございます。今年も、ママの会や青年の皆さんと一緒に、大きな運動を作っていきたいと思っています。
 早速ですが、昨年は安保関連法の強行採決、働く者にとっては労働者派遣法が強行採決され、国民の声を無視した政治に、ひとり一人が声を上げたという感じがしています。皆さんにとって、昨年は、どんな年だったのでしょうか。
長尾 本当にひとり一人が、政治に対して声を上げた年でした。その一つがママの会だと思います。京都で一人のママが「だれの子どももころさせない」を合言葉に、戦争法案に反対しようとフェイスブックで呼びかけ、大きく広がりました。七月二六日には、「ママの渋谷ジャック」(街頭宣伝とデモ)を行い、メンバーもびっくりの二千人が集まりました。
松森 本当に、画期的なことでした。青年も声を上げましたね。
山本 そうですね。これはやばいなぁと感じて、何とかしないとという気持ちがありました。憲法審査会で、参考人が全員「違憲」としたことで潮目が変わったと思いました。シールズの運動は、大きかったです。世論を喚起しましたし、ひとり一人の青年が関心を持つきっかけになったのではと思います。
松森 声を上げると、攻撃も厳しい。「子どもを炎天下に連れ出して」などのバッシングもありましたね。
長尾 はい。7月26日は、本当に暑い日でした。現場は、水分補給にもすごく気を使い、コースも短くし、看護体制も整え、十分に子どものことを考えてやってましたから、負けなかったですね。そこにいた人は、主催者の子どものことを考えた対応を見ていますし、戦争法案の違憲性と危険性、国会審議の酷さを見て、学び、確信をもって反対していましたので、負けられないと思っていたのだと思います。
松森 確信を持てることが運動のカギですね。青年はどうですか。
山本 バッシングをうけた当事者ということでは、ないので、その点はわかりませんが。個人的には、何言ってるのって感じで、負けるなと思いました。

  「だれの子どももころさせない」を一致点に

〇山本 耕平
(やまもと こうへい)
(東京地評青年協常任幹事/全印総連)
昨年を漢字一字で…「転」かな
今年の抱負…「健康第一」、「平和が一番」でやっていきたいと思います
趣味…音楽鑑賞

松森 戦争法が強行されて、運動はどんな方向に向きましたか。
山本 法案は「成立」してしまいましたが、みんな落ち込んでないですよね。反対の思いは消えてない。昨年11・1東京ジャックをやって、今までと、ちょっと違う感じがしました。自分たちの生活・賃金にも興味を持ち、最賃の要求も掲げたし、その後、最賃デモなどにも参加する人もでています。シールズの動きが労働問題にも波及しています。新しい動きや新しい形の最賃デモもあり、「よっしゃー」という感じかな。
松森 ママの会への賛同者のメッセージが2万3千を超えたようですね。憲法を初めて読んだという人もいました。戦争法反対の枠を超えて、民主主義を望む声もありましたが。
長尾 賛同は広がっています。ママの会は、成立直前には50くらいでしたが、昨年末には70を超えているのではないでしょうか。すごく、励みになります。法制廃止にむけて、この流れを大きくして、参議院選挙につなげていきたいです。
松森 この法制の一部、例えば駆けつけ警護はいいのではないかというような意見は出てないですか。
長尾 ママの会は「だれの子どももころさせない」という一致点があります。「だれの子どもも」は、自分の子どもだけではありません。誰かの子どもである自衛隊員さん、もっと言えば南スーダンの子どももそうです。法律成立後、一番問題になったのは、南スーダンへの駆けつけ警護です。南スーダンには、12歳の少年兵がいて、威嚇とはいえ日本の自衛隊が武器を向ける。これは許せない、おかしいという声があがっています。昨年末には、南スーダンへの自衛隊派遣は参院選後になると報道されました。政府が、自衛隊派遣は国民から批判される可能性の高い危険なことだと、認めたということではないでしょうかね。
山本 青年にとって、心配なのは、格差と貧困の問題です。奨学金等のローンもあり、生活が苦しい中、自衛隊の勧誘があれば、そっちに行ってしまう。寮もあり、資格も取れ、身分も給料も安定している。戦地に行く可能性があったとしても、今の苦しさから抜け出したいという経済的貧困をどう解決するかが課題ではと思います。

 最賃でも参加者の思いは戦争法廃止と同じです

〇松森 陽一
(まつもり よういち)
(東京地評事務局長)
昨年を漢字一字で…「共」
今年の抱負…闘いの現場で自ら見聞きし、世論に仲間に伝え、戦争法廃止・働く者が報われる政治を実現させる。
趣味…菜園、家庭料理、愛犬の散歩

松森 格差と貧困の問題は、本当に大変な問題です。最賃・労働法制・消費税・TPP・介護・横田基地・原発被災者問題等、様々なところで、弱者切り捨てが行われています。一方で、それぞれの課題で共同の運動が作られてきています。でも、その根っこは、平和で、安心して暮らしたいというものだと思います。それらの願いとどう切り結んでいくか、そのあたりでどうでしょうか。
長尾 難しい問題ですよね。子ども食堂の方が、「戦争法廃止を求めるオール大田」の街宣に来て、格差と平和も問題の根っこは同じだとスピーチしてくださいました。格差社会の中で、シングルマザーや働き続けることが困難なほどに労働条件の低い非正規労働者が増えています。そんな人たちとどう連帯するか。今までお付き合いしていなかった人たちともつながっていきたいです。戦争法の問題、立憲主義破壊の問題は、幅広い人とつながっていける課題だと思います。そこを追及していきたいですね。
山本 戦争法の問題では、経済は深く関わっていますよね。経済的徴兵制は貧困と格差からです。だから、最賃デモをやっている人は、基本的には戦争法廃止だと思います。そこから繋がれるのではないかな。戦争法・最賃・消費税増税、社会保障切り捨て、これらのつながりをどうアピールしていくか。難しい問題ですが、声を上げ始めたことは確かです。
松森 今、安倍内閣打倒で、野党の共同した動きが作られつつあります。経験したことがないことで、どこまで出来るのか、期待も高まっています。加えて、「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」が結成されました。「市民連合」が応援する候補者や政党に求める事項は、(1)安保法制の廃止、(2)立憲主義の回復(集団的自衛権容認の閣議決定の撤回)(3)「個人の尊厳」を守ることが入っています。より、大きな運動になりそうですね。
長尾 はい。今までどおり、政党が追う役割は大切です。でも、今、野党共闘を押し上げてくためにも、市民団体が政党と対等な立場で連携をとっていくことは大切だと思います。そのためにも、市民団体がまとまろうということで「市民連合」は結成されました。今後の活躍が楽しみです。

  2000万署名を達成し参議院選挙につなげたい

松森 市民の皆さんとの共同の力で、7月の参議院選までに野党の共同も勝ち取って、知恵を絞って、地域でも共同を大きくしたい。最賃・公契約・中小企業経営応援、賃金の引き上げが16春闘の課題です。様々、頑張ってきた自負はありますが、もう少し工夫して、今年も頑張りたいと思います。今後の取り組み等について、一言お願いします。
山本 まだ固まってはいませんが、2月くらいに学習会、メーデーでも何かしたいねという意見は出ています。組合の外にむけた運動もやっていきたい。非正規とか最賃の問題を外に訴えていくこと。組合を知らないという人がいる中で、組合を知ってもらう運動も大切にしたい。個人的には、デザイナーをやっているので技術を磨きたい。自分が作った作品が、パンフになったりして、社会を変える力になっている。そのサポートのためにも、技量を上げていきたいと思います。
長尾 国会も始まっていますから、スタンディングやパレード、学習会、議員要請などを創意工夫して、真剣に、でも楽しくやっていきたいです。政党はそれぞれに異なるカルチャーがあり、私たちが思う以上に共闘を作り上げることは困難な道のりのようです。でも、市民団体が力をあわせれば、竄闥ける到達です。そして、その大きな推進力となるものが、2000万人署名です。ママの会としては、街頭でスタンディングをして署名を集めることはもちろん、全戸配布、保育園・幼稚園などの施設に置けないかなど、意見を出し合っています。5月3日までに2000万筆集まるようにがんばります。その力を梃子に、七月の選挙を勝ちにいきたいです。一人で5筆は大変ですが、署名を大きく広げましょう。
松森 地評は、ひとり10筆。壮大な取り組みです。地域を回って署名をお願いする運動もスタートさせ、大いに奮闘したい。暮れに、辺野古に行ってきました。おじいに、とても、励まされました。自分で参加すること、いろんな人に話しかけて、気持ちを一つにしてもらうことが大切だと言われました。共同の輪をひろげ、平和な社会のために心ひとつに頑張っていきましょう。今日は、ありがとうございました。
全員 ありがとうございました。