「改革」を許さず、廃案に


 JALの不当解雇撤回裁判をたたかう客室乗務員ならびに、運行乗務員の各事件に対し、東京高裁は原審を踏襲する不当な判決を六月三日、五日に言い渡しました。両判決は憲法27条・28条ならびに労働法による労働者保護への配慮すら欠いた不当な判決として批判が高まっています。
  不当判決が下された五日夜、「安倍政権の雇用破壊に反対する共同アクション」が主催する集会が衆議院第二議員会館前で行われました。大雨にもかかわらず、集会には全労連、全労協、MIC、東京地評、派遣労働者など1000人が参加し、JALの東京高裁での不当判決を許さず、不当解雇撤回を求めるたたかいを引き続き支援すること。同時に解雇自由、生涯派遣、残業代ゼロなどを目論む、安倍「雇用改革」を許さない世論を広げ、廃案に追い込む決意を固め合いました。東京地評からは伊藤議長が決意表明を行いました。


 安倍政権が進める第三の矢・成長戦略は、農業、医療、雇用にある規制を「岩盤」になぞらえ、「岩盤」を打ち砕き規制緩和を促進させるとし、規制改革会議や産業競争力会議をフル稼働させ、次々と打ち立てた報告を基本に、法制度の改悪を推し進めようとしています。
  雇用においては、規制改革会議によるジョブ型正社員制度の創設や常用代替防止をないがしろにする派遣法の全面改悪を提言させ、今国会に派遣法改悪法案を提出しました。
  また、産業競争力会議は、成熟産業から成長産業へ労働力移動を進めるとし、すでに雇用維持型から労働力移動型に政策的予算を移し替え、大企業のリストラと人材ビジネス企業の活用に助成金を支給する道を開きました。
  さらに、ハローワークの持つ膨大な求人情報を、今年9月から人材ビジネス企業へ解放させます。更に、求職者情報までも提供することを目論んでいます。
  雇用制度の規制緩和が進めば、労働者は非正規と低賃金な働き方に追い込まれることになり、貧困が拡大し、日本経済をより深刻化させることは明らかです。
  閣議決定された派遣法改正案の中に大きな過ちが有ることがわかりました。誤りは、派遣事業者に対する罰則規定で、本来「1年以下の懲役」とすべきところを「1年以上の懲役」としていました。厚労省は、形式的過ちであり正誤表で修正したいとの考えを示しましたが、安易な修正で通させるわけにいきません。

秋に向け 雇用破壊許さない闘いの強化を

 5月27日産業競争力会議は、厚労大臣出席のもとで、労働基準法が規定する労働時間規制を適用させない制度、ホワイトカラーエグゼンプションを限りなく一般社員に適用する制度として報告しました。
  報告を受けた、厚労大臣は、ハードルの高い専門職に限って認める案をまとめ、労政審にかけることを確約しました。安倍政権は、6月の成長戦略に盛り込み、16年の施行を目標としています。
  残業代ゼロ法案、ブラック企業が大手を振り、労働時間違反を気にせず、残業代を払わず労働者を過労死に追いやる法改悪です。
  労働法制の規制緩和は、国民共通の課題です。労働法制改悪を阻止する取り組みを、地域・産別が一体となり秋の臨時国会に向け取り組みを強化する必要があります。

最低賃金引き上げ山場に

 毎年7月から8月にかけて、厚労相、地方労働局長は、それぞれ中央及び地方最低賃金審議会に最低賃金の改定額を諮問し、投信をうけて新たな最低賃金を決めていきます。今年も最低賃金引き上げのたたかいが山場となっています。
 東京の最低賃金は、昨年10月に19円引き上げられ869円となりました。私たちの要求と比較すればわずかなものですが、この6年間で時給130円、月150時間労働で計算すると月額19000円以上の改善となりました。また、都内の自治体で働く臨時職員も6年間で平均55円引き上げられ平均時給は903円となりました。さらに、最低賃金の引き上げによって、コンビニやスーパーマーケット、パートや派遣、さらに公務職場や公契約で働く人たちの時給を改善してきました。
  一方、総務省は4月の消費者物価指数が前年同月比3.2%上昇したと発表しました。アベノミクスによる物価上昇と消費税増税は労働者の生活を直撃しています。
  東京春闘共闘会議は、今春闘の初期の段階から宣伝や署名に取り組んできました。個人署名は現在27000筆にのぼり、こうした取り組みを背景に5月22日に東京労働局と東京最低賃金審議会に対し、最賃の全国一律1000円以上への引き上げを申し入れました。

チンドン屋さんも参加し墨田区民パレード

 地域からも地場産業の再生と消費税反対、最低賃金引き上げを結合して取り組みを進めています。墨田区では、国の責任をしっかり据えて、最低賃金の引き上げと公契約条例制定で、賃金底上げを!と、5月31日(土)午後、錦糸公園にて約100人の参加で集会を開催。その後スカイツリーをめざしてパレードを行い、観光客や沿道の人々の注目を集めました。