全労働者を対象に運動を
東京地評 第5回地域運動交流集会
          
講演をする二宮厚美名誉教授(8/3)
 8月三日〜四日の両日、静岡県伊東市「ホテル聚楽」において「第六回地域運動交流集会」が開催されました。交流集会には、26地域から54人が参加し、七月に行われた参議院選挙後の政治情勢を受けて今後の地域運動の課題と東京地評が提起する「地域運動強化の中期構想(案)」についての活発な討論が行われました。
 集会では、二宮厚美神戸大学名誉教授による「参院選後の情勢と労働組合の課題」と題する講演が行われ、「選挙までは隠していた改憲を全面に、消費税、TPP、原発再稼働、雇用規制の緩和など、国民のくらし、労働、権利に関わる重大な攻撃が強まり、労働組合への期待は強まる、労組の役割が試される時期」と激励と期待が語られました。
 交流集会の1日目は、@足立区労連から「公契約条例制定の取り組みについて」、A目黒区労連から「設計労務単価引き上げに伴う地域での取り組みについて」、B新宿区労連から「個人加盟労組の拡大と最賃引き上げの運動について」の特別報告を受けて、各組織の取り組み状況、特に、今年の春の地域運動強化期間の取り組みを中心に運動の交流が行われました。
 墨田からは、都内でも最も厳しい雇用情勢にあり、最賃や生活保護を重視している。江東では、商店街営業調査を行い消費税反対で共同を広げているなどが発言されました。各地の闘いの交流を通じて、非正規労働者の労働条件の引き上げにつながる最低賃金のたたかいや未組織労働者の組織化は最重要課題であることなどが共通の認識となりました。
 2日目は、「地域労働運動強化の中期構想(案)」についての討議をおこないました。井手口事務局長の「組織体制の確立のために専従者の確立は待ったなしの課題」、「地域住民の信頼と労働組合の認知を勝ち得て、全労働者を対象とした運動が求められている」との提案に対して、「構想案は積極的に受け止めている」、「地域組織の取り組みもまた、単産の力量に大きく左右される。地域組織の問題とせずに東京地評全体で意思統一していくことが必要」など積極的な意見が相次ぎました。
 最後に、「まとめ」に立った井手口事務局長は、2日間の積極的な発言に感謝を述べるとともに、この秋の地域運動強化期間の具体的な提案、地域構想(案)は九月第一二回定期大会で提起し、1年をかけて討議・決定していきたいと発言ました。


会社側主張を丸呑み
賃金差別事件に不当命令

労働委員会の民主化は急務
  東京都労働委員会で、賃金差別事件の不当命令が6月、7月と相次いで出されました。いま改めて、憲法で保障された「団結権」擁護機関として労働委員会の役割が問われています。
 1つは、6月26日に出された「京王新労・賃金差別事件」です。この事件は、バスの乗務員らが労組を結成し運動したことを、会社が嫌悪し、組合員の昇格・昇給などの差別を行ったものです。都労委命令では、京王新労組の組合員に定年後の任用社員制度を適用させていなかったことは、「差別」と認め救済命令を行っていますが、賃金の差別に関しては、組合結成後に、会社に命じられて「自宅待機」をさせられた組合員らの職務評価が低いのを当然視し、賃金格差を容認するなど極めて異常な内容となっています。
 7月9日に命令が出された「明治乳業賃金差別全国事件」の命令も多くの問題を抱える不当命令と言えます。都労委は、会社に対して賃金実態の資料を命令しておきながら、会社の提出拒否を容認した上、他の社員と申立人との賃金比較ができないと格差の存在を否定するものでした。また、組合乗っ取りを意図した管理職会議のメモや録音等の証拠を「出所不明」と切り捨て、会社主導のインフォーマル組織を「労・労対決」に評価し、不当労働行為意思を否定しています。
 いずれの命令も会社側の主張のみを丸呑みしたといわざるを得ないものであり、過去の都労委命令と比較しても極めて不当なものです。
 東京地評は、今後、労働委員会を考えるシンポや都労委に対する宣伝、要請など、真に労働者・労働組合の権利を擁護する役割を果たすよう、運動を強めていく予定です。


女性センター 都と懇談 

報告をする女性センターの参加者(7/29)

7月29日、男女平等月間の一環として、今年も東京都産業労働局との労働情勢懇談会が開かれ、女性センターから12人、東京都側から13人が参加しました。

最初に東京都から、男女雇用平等参画状況や、今年度から新しく始めた職場のメンタルヘルス対策推進事業についての報告を受けた後、女性センターからは、この間のとりくみや日本IBMの不当解雇、金融職場の男女差別の実態などを報告し、懇談をしました。





参議院選挙の結果について
東京地評事務局長 井手口行夫

 7月21日に投開票された参院選では、自民党がアベノミクスへの期待を集めて、改選135議席中65議席(改選34)を獲得し大勝しました。非改選の議席を含めると、公明党と合わせて参院で242議席中135議席と安定多数となりました。衆参の「ねじれ」解消は3年ぶりとなります。

 民主党が大敗し、みんなの党と維新の会などの「第三極」に陰りが出る一方、日本共産党は、都議選に続いて政権批判の受け皿となり、改選3議席から8議席に躍進しました。

 東京選挙区では、反原発の運動を進めてきた吉良よし子さん(共産党)と山本太郎さん(無所属)が当選し、定数5の内、「革新・リベラル」勢力が2議席を占めました。この間、国民的な運動で示されてきた民意が、投票という形で示され始めました。まだ初歩的ではありますが、昨年末の東京都知事選に続く重要な変化です。

 「自民一強体制」(「朝日」)となった結果、安倍首相は、「『ねじれ』に終止符を打つことができた。政策実行をさらに加速させたい」とのべ、臨時国会での多国籍企業のための減税や支援策の成立なども狙い、集団的自衛権の行使にむけた議論の再開と憲法96条改定に言及し、規制改革、TPP交渉、消費税引き上げについても「結論を出していく」と語りました。

 しかし、国民は自民党に白紙委任を与えたわけではありません。衆参の「ねじれ」が解消しても、国民多数の声と自民党政治との「ねじれ」はより深くなっています。

力を頼りにした安倍政権の暴走の加速が、国民との矛盾をさらに深刻化させることは避けられないと思います。
 東京地評は、憲法改悪と税・社会保障一体改革、TPP参加、労働分野の規制緩和、原発再稼動など、安倍政権の暴走にストップをかけるために、幅広い都民ととともに全力をあげていきます。