■第182回 2019/12/15

   オルグの現場から 148
  信頼関係を築くことの重要性

◆2004年(平成16年)4月以降、「国立大学」は全て「国立大学法人化」された。大学の自助努力・独立採算を謳い文句に民間活力の導入を行い始め、非常勤職員の契約更新拒否などをやり始めた。文京区内の最高学府と呼ばれる有名大学も例外ではない。大学の研究関連施設で働いていた鈴木さん(仮名)は、19年4月より所属していた会社が「入札に敗れた」ために勤務先がなくなり失業状態に入ることが予想され、19年2月半ばに最初の電話相談をしてきた。◆その後2度電話相談があり、鈴木さんは文京区労協に来所しCU東京に加入。鈴木さんの通院事情なども勘案し週3日勤務の継続。社会保険・厚生年金・雇用保険の継続も併せて要望していることを確認した。◆3月に会社から雇用継続が難しいとの連絡があるも、鈴木さんは即座に拒否。CU東京文京支部からのほぼ毎週の電話アドバイス(1〜2時間)を受けつつ、本人が会社とひと月余り直接折衝し、会社が応対していたキャンパスの異なる大学の研究関連施設での働き先を確保。要望事項が全て入った雇用契約書を改めて交わすことができた。◆鈴木さんは、物事の政治的背景までを自ら教訓的に学びとることが如何に重要か。1人でも、我慢強く時間をかけても労働者が立ち上がり要求を会社にぶつけていくことの大切さを話す。サポートする側も長時間に及ぶ電話相談を嫌がることなく、じっと我慢強く当該の要求・要望を聞く。職場の諸問題も含め適切なアドバイスを提供し、信頼関係を築き上げることで個人的事情までを話し合う事ができるようになるなど、極めて教訓的な事案だった。伊藤弘(文京区労協・CU文京支部ボランティア労働相談員)

すぐに役立つ元気の出る労働相談1問1答(冊子紹介)
部内資料:東京地評労働相談弁護団(報告書式等有)