■第180回 2019/10/15

   オルグの現場から 146
  無期転換逃れ等の解決とその後

◆Aさんは、公務員を定年退職後、再雇用を経て高齢者施設の宿直として1年契約で働いている。初回の相談は2017年8月。主な相談内容は、@夜間の仮眠時間の賃金が支払われていない。A無期転換が可能かどうか、というものだった。◆@は、一人勤務で、電話対応や時に入所者の医療機関への送迎を指示されている。仮眠時間とはなっているが実際は労働から解放されておらず、事実上の労働時間。したがって未払い賃金として請求は可能。そうするとAさんの賃金は、最低賃金を下回ってしまう。AAさんは70歳を超えているが、定年から引き続き雇用される「特例対象者」にはあたらない。相談時点で契約が6年に達していることから、18年4月以降の契約更新後は無期転換できると説明。◆Aさんと相談し、18年4月に契約更新ができたら無期転換権を行使することに。ただし、3月までは雇止めの可能性も残るので、その動きがあったら組合と一緒に、最低賃金法違反、未払い賃金請求等の声をあげることとした。幸い、契約は更新され、18年4月中に無期転換の申し入れをした。◆しかし、それを契機にAさんに対する嫌がらせ行為が強まった。組合は改めてAさんと相談し、団体交渉で解決をはかることに。その結果、施設側と代理人弁護士は、@仮眠時間を労働時間と認め、2年遡及分及び将来に向かって支払う。A無期転換済であることを確認。B18年4月に遡及して雇用保険に加入する。Cパワハラ行為はしないこと等で合意。その後、施設側からAさんの業務について、断続的労働の許可を受けたい旨の提案があり、許可要件を満たすよう、働き方を修正して同意した。北村博昭(CU三多摩協議会書記次長)

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部内資料:東京地評労働相談弁護団(報告書式等有)