■第171回 2018/12/15

   オルグの現場から 137
  通勤途上災害か業務上災害か

 ◆障害者雇用枠でアパレル会社に有期雇用で雇われていたM子さんは、2018年3月末の期間満了の直前、「休みが多い」という理由で雇い止めされた。会社は1ヶ月前に雇用期間の終了、延長について本人に何も言ってなかった。M子さんはインフルエンザで2月に1週間ほど休んだが、「解雇は納得できない」と5月14日、江東区労連に相談に訪れた。◆話を聞いてみると、M子さんは3月12日、社屋の駐車場のペットボトルを拾い捨てて帰って欲しいと指示され、その業務を行って会社の敷地から出ようとしたところ、猛スピードで走って来たママチャリにぶつけられ怪我をしたという。M子さんはこのため3月13日から3月31日まで休み、休んでいる最中の3月26日に解雇されたものである。この事故は通勤途上災害ではなく「業務上災害」として4月12日に亀戸労基署から労災認定を受けている。通勤途上災害なら解雇制限はないが、業務上災害なら解雇制限を会社は受ける。◆労基署は事故に遭った場所が公道か館内か確認できないとしながらも、業務上災害の認定を行った。決め手は「駐車場内のペットボトルを拾え」という業務指示があったからだという。◆地域労組こうとうと江東区労連は早速団交申しれを行い、6月20日、団交が持たれた(この会社はだらしない会社で、団交申入書をFAXで送っても届いていないと言い、総務部長に電話しても中々つながらなかった)。◆組合は@期間満了の5日前の解雇通告は不当A予告手当を含み2ヶ月分の解決金(約24万円)を要求し、1・3ヶ月分で解決した。なお、事故補償は相手方が加入している保険で支払われた。川村好正(東京地評労働相談専門員)

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部内資料:東京地評労働相談弁護団(報告書式等有)