■第149回 2016/11/15

   オルグの現場から 116
    超長時間労働でも残業代なし労働審判がはじまりました

 パティシエ(菓子職人)のAさんとブーランジェリー(パン職人)のBさんは、五年前の開店時に採用されて以来、パン・菓子作りに励んできた労働者です。ところが会社がAさんに対して“解雇”をチラつかせながらパワハラを繰り返すため、心配したBさんがAさんを連れて組合に相談に見えました。話を聞くと、過労死ラインをはるかに超える月一九〇時間もの長時間残業にも関わらず、会社は二人に対して、開店以来一円の残業代も支払っていないことが分かりました。◆七時開店に間に合わせるため遅くても早朝の五時前には出勤。閉店の一八時までは売れ行きをみながら追加のケーキ、パンをつくり続け、閉店後は明日のために材料の仕込みをします。特にBさんは、週一日の休日さえも休日明けの仕込みのために、二、三時間は出勤。時効に関わらない過去二年間の未払い残業代は、Bさんで約一一〇〇万円以上になることがわかりました。◆会社は団体交渉での「未払い残業代を支払え」という要求に対して、「二人とも管理監督者であり、残業代は発生しない」といい続けています。それだけでなく、現在の無期雇用契約から一年限りの有期雇用契約に変え、残業代込みの低賃金を認めて新たな雇用契約に同意しなければ解雇もありうると恫喝してきています。◆Bさんの残業代未払いを求める労働審判が始まりました。タイムカードが使用されていなかったため、八〇種類ものパンをつくる作業工程を具体的に説明するなど工夫して頑張っています。Aさんも働き続けることが闘いと言って頑張っています。地域労組の役員としても頑張りどころです。(地域労組せたがや書記次長 寺島 やえ

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部内資料:東京地評労働相談弁護団(報告書式等有)