■第142回 2016/4/15

   オルグの現場から 109
     大手介護施設から謝罪を引き出す

 江戸川区議から労働相談の依頼を受け、相談者に事務所に来てもらうことにしました。しかし、当日に連絡が入り「動悸がひどいので日を改めたい」。それから3ヵ月後に「具合が良くなってきたので伺いたい」と突然連絡が入り、翌日相談を受けることになりました。◆「大手介護施設の江戸川事業所で事務職のパート職員として採用されたが、施設長とケアマネージャーからのパワハラで鬱病を発症。気がついたら施設屋上の手すりを乗り越えようとしていた。小岩駅ホームで電車に飛び込む寸前に正気に戻った。動悸がして呼吸困難に陥ってしまう等の症状が出て、主人が会社に行き退職手続きを行なった。退職時に退職理由を記入させられたので、パワハラのことを詳細に記入したが、その後会社からは全く連絡がない。会社に謝罪をさせたい」とのことでした。◆上場会社相手に謝罪を取れるか難しい事案であると思いながらも、後日労働組合加入通知書と団体交渉申し入れ書を持って本社総務部に申し入れに行きました。団交までに会社は事実確認を行い、団交の場で「一部上司の指導が強かった事実はあったようだ」と一部を認めました。団交には人事部長と労務課職員と特定社労士が出席しており、謝罪を書面で提出することを要求しました。◆しかし、会社は「パワハラでなく上司からの指導であると理解している」と主張。平行線になりましたが、最終的には、当該の希望通り謝罪を書面で提出することで本件の債権債務は存在しない、第三者に公表しないとの条項を入れ、また謝罪の内容も何度も協議して当該の満足する書面を出させて本件を解決することができました。三枝繁一(CU東京江戸川支部執行委員)

すぐに役立つ元気の出る労働相談1問1答(冊子紹介)
部内資料:東京地評労働相談弁護団(報告書式等有)