■第126回 2014/9/15

   オルグの現場から 93
     就業規則

◆就業規則そのものの相談は少ない。しかし、就業規則は賃金や労働時間等労働者の労働条件や職場規律、その他労働者に適用される様々な定めを明文化したもので、労働相談全般にわたり直接的、間接的に関わっている。◆就業規則は使用者が一方的に作成するもの。したがって労働基準法や労働契約法等で規制されている。パートや契約社員等も含め常時一〇名以上労働者を雇用している事業所ごとに作成する。必ず記載するものは始業・就業規則、休憩時間、休日、休暇、賃金、退職(解雇事由も含む)に関する事項。次に制度を設ける場合必ず記載するものは退職手当、賞与、安全衛生や災害補償、表彰や制裁等である。◆就業規則を作成変更する場合、労働者の意見(過半数を組織する組合があればその組合、なければ民主的に選ばれた労働者の過半数を代表するもの)を添付して労働基準監督署長に届け出る。これを労働者がいつでも見られるようにする(周知義務)。◆労働相談の事例をみると、「就業規則を見たいとお願いしたが見せてもらえなかった(製造業)」「社長や社労士と相談して労働条件を一方的に変更してしまう(飲食店)」「就業規則がないのに訓告、減給といった処分を受けた(カルチャーセンター)」等である。一番目は周知義務違反、二番目は不利に変更したら現状回復、賃金の切り下げであれば下げられた分が賃金不払い、差額の不払い要請。三番目は使用者が受けた損害の賠償請求は可能だが懲戒処分はできない。これらを相談者に説明するが、個人での解決は困難な場合が多い。その場合労組、労働行政機関、弁護士の紹介など必要に応じて対応する。(東京地評労働相談専門員 加藤日出男)

すぐに役立つ元気の出る労働相談1問1答(冊子紹介)
部内資料:東京地評労働相談弁護団(報告書式等有)