■第125回 2014/8/15

   オルグの現場から 92
     解雇についてー法令等で制約

◆解雇の相談は賃金と並んで多い。解雇は使用者の一方的な労働契約の解除である。労働基準法では、解雇は三〇日前に予告するか、即日であれば三〇日以上の解雇予告手当の支払いが必要。労働契約法では、解雇は正当な理由が必要であり、理由を欠けば解雇権の濫用で解雇無効。解雇は労働者の生活を脅かすため法令等で制約がある。「労働災害や産休の休業期間及びその後三〇日」「労働組合の組合員、組合の結成、正当な組合活動」「労働基準監督署に申告」「育児・介護休業の申出」等を理由に解雇はできない。解雇事由は就業規則等に規定することが多い。◆相談の事例を紹介すると、経営困難でいきなり人員整理に応じる書類にサインを強要された(旅行業)、二年勤続、営業に向かない、成績が上がらないと解雇(調剤薬局)、産休を申し出たところ拒否され辞めるよう言われた(小売業)、契約社員で三年勤務、親の介護で介護休業を取得したところ契約更新しないと言われた(IT)等。◆相談の傾向をみると、解雇撤回をさせたいとする者もあるが、信頼関係がなくなってしまい復帰より退職条件を獲得したいとする者も多い。いずれの場合でも解雇予告を受けたら了解せず「辞めたくない」と言い、解雇通知の交付を要請する。整理解雇には四要件(人員削減の必要性、解雇回避の努力を尽くしたか、選定基準及び選定の合理性、事前の説明・協議を尽くしたか)を満たす必要がある。契約社員も何回も更新を繰り返していれば正当理由が必要。しかし、いかに使用者が不当であっても労働者個人では限界があるため労組、労働相談機関、弁護士紹介など、必要に応じ対応している。(東京地評労働相談専門員 加藤日出男)

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部内資料:東京地評労働相談弁護団(報告書式等有)