■第124回 2014/7/15

   オルグの現場から 91
     賃金について その2 残業手当

◆賃金に関する相談の中でも残業手当に関する相談が多い。労働時間は一日八時間、週四〇時間(法定労働時間)、また週一日休日(法定休日)を設けることになっている。使用者がこの法定労働時間を超える業務命令や休日労働を命じるためには労働者の代表(過半数を組織する組合、なければ労働者の過半数を代表する者)と使用者が協定(三六協定)を結び、労働基準監督署長あてに提出する。さらに就業規則や労働契約で残業を命じることを明記する。残業・休日労働を実施した場合は、割増賃金の支払いが必要で、割増賃金は通常賃金の二割五分、深夜(午後一〇時から翌午前五時まで)は二割五分、休日労働は三割五分増。残業を計算する賃金には家族手当、通勤手当、住宅手当等一定のものは除外できる。◆労働相談の事例を紹介すると「月三〇〇時間働くが残業手当が支払われない(飲食店)」「ファミレスの店長。管理職のため長時間働くが残業手当なし。仕事は業務の進行やパートの管理」「IT会社で年俸制。残業が多いが支払われない」。◆東京労働相談センターでは、残業をした証拠(タイムカード、業務日誌、手帳などへの記録、給料明細等)の収集保存。名ばかり管理職(経営者と一体となって経営管理をしていない)は残業手当の請求ができる。年俸制では残業分が明確になっていない場合請求できる、等回答する。また、個人には対処困難な場合に労働組合を紹介。残業代未払いの対処法として、(1)労基法二四条違反で労基署へ申告、(2)労使交渉や労基署で解決しない場合、裁判(少額訴訟、労働審判等)の活用、その際、差し押さえ、遅延利息、付加金の請求も考える。(東京地評労働相談専門員 加藤日出男)

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部内資料:東京地評労働相談弁護団(報告書式等有)