■第123回 2014/6/15

   オルグの現場から 90
     賃金について その1

◆賃金は労働の対償であり、労働者の唯一の生活の糧のため、最も相談件数が多く、内容は賃金の遅欠配やサービス残業などが多い。◆賃金とは賃金、給料、手当、賞与など名称の如何に関わらず労働の対償として支払われるもの。賃金は労基法で様々制約がある。まず、支払いには、@通貨払い、A直接労働者に、B全額、C月1回以上決まった日に支払う原則がある。その他、国籍信条等で差別してはならない均等待遇、男女同一賃金の原則、強制労働の禁止、賠償予定の禁止、出産・疾病・災害等の非常時の場合、支払日前でも支払う非常時払い、会社の責で休業した場合60%以上を補償する休業手当等がある。なお、時効は賃金が2年、退職金は5年である。◆相談をみると、「売り上げが悪く資金繰りができないため給料を支払わない」「売り上げ目標に達せず給料を10万円下げる」「賞与の一部に旅行券を充てる」「遅刻を3回すると1日分の賃金が引かれ、給料が半額位になる」などがある。相談には、目標に達しなくても一方的な賃金の切り下げはできない。旅行券での支払いは通貨払い違反。罰金はまず懲戒規定が必要、減給は一回日額の半額以下、総額は一支払い期間の一割を超えない等と回答し、独りで交渉困難な場合、労組を紹介する。◆賃金不払いの対処法として、@労働基準監督署に証拠書類を添付して申告する。支払われない場合、A手続きが簡便で費用も少ない少額訴訟、労働審判等の裁判の活用。その際、差し押さえ、遅延利息、付加金等の支払い要請も検討する。倒産で賃金・退職金が支払われない場合は、監督署に賃確法による賃金立て替え払いの申請をする。(東京地評労働相談専門員 加藤日出男)

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部内資料:東京地評労働相談弁護団(報告書式等有)