■第121回 2014/4/15

   オルグの現場から 88
     労働契約

◆相談窓口で件数の多い「労働契約」についてみてみる。労働基準法では、「労働契約」について、使用者が次の5項目を書面で明記するよう義務付けている。@労働契約の期間、A仕事をする場所・内容、B始業・終業の時刻、休憩時間、休日・休暇、就業時転換、残業の有無、C賃金の決定、計算と支払い方法、締切と支払いの時期、D解雇の事由を含む退職等である。会社から交付された労働契約書等は、問題発生した時の証拠書類となるため、なくさず保管しておくこと。◆具体的な相談の事例をみると、「職安の求人票の条件と現在働いている条件が違う」「会社に何度頼んでも書面による労働契約書を交付してくれない」「突然正社員から契約社員にする。サインしないものは辞めてもらうと言われた」「時給のパートで販売員として働いている。ヒマになると今日はもう帰宅してよいと言われ、働いた時間分しか給料が支払われない」「シフト制で働いているが、仕事が少なくなると働く日数を減らされる」「営業で働いているが、成績が上がらないため賃金を下げると言われた」等々である。◆求人票や就職情報誌に記載のある勤務条件は、これが貴方の勤務条件との約束があればともかく、そうでない場合はあくまで目安で、面接等で具体的条件が提示され合意したものが条件となる。書面による労働契約書の交付は上記の通り、使用者は書面で交付しなければならない。労働相談では、契約は相手の同意がなく賃金の切り下げ、勤務時間を減らす等、一方的に変更することはできない、などの観点から回答する。問題解決のため、必要に応じて労組始め関係機関を紹介している。(東京地評労働相談専門員 加藤日出男)



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部内資料:東京地評労働相談弁護団(報告書式等有)