■第113回 2013/7/15

   オルグの現場から 80
     制度上の「ひずみ」

◇最近は健康を害しての相談が増えています。そのなかで制度上の「ひずみ」ともいえる相談を紹介します。◇事例1… 以前からうつ状態で、診察を継続しつつ働いている方からの相談。営業を二〇数年経験し、昨年八月現在の会社に入社。営業でしたが、今年三月から精密機器の修理作業に変更、細かく過密な作業で症状が悪化。「三ヶ月の休職」を主治医が診断し、四月から休職中です。休職中の傷病手当金を申請していますが、会社は「決定するまで二〜三ヶ月、認められないケースもある」と主張。休職後の作業や職場環境の整備などと一緒にこのことも団交事項としました。しかし、入社前に「休業による傷病手当金」を受け取っており、なお、継続して通院していたため傷病手当金が受け取れないと判明。「病気が完治し、再発」した状態でなければ受け取れないとのことでした。結局、三ヶ月間の休職中はいっさい賃金が支払われず、会社の規定では勤務一年未満の休職期間は三ヶ月、七月から出社できない場合は「休職期間満了で雇い止め」です。◇事例2…傷病手当金が支給されないもう一つの経験。傷病手当金は継続して一年以上保険料を支払っていることが条件です。この事例では「継続」ということが問題に。相談者は数ヶ月の勤務後に病気となり休職。前の会社僅か数日ずれがあり、合計すると「一年以上にです。勤務先が変わった数日が保険料未納で、結局「継続して一年以上」にならず、傷病手当金が支給されないことになりました。◇こうした法律の「欠点」というか「狭間」は有期雇用者が増えているなか、十分に注意が必要だと痛感した相談でした。(港区労連・橋孝)

すぐに役立つ元気の出る労働相談1問1答(冊子紹介)
部内資料:東京地評労働相談弁護団(報告書式等有)