■第110回 2013/4/15

   オルグの現場から 77
     増える多国籍企業労働者からの相談

 港区の土地柄もあり、最近多国籍企業で働く労働者からの相談が増えています。本国がアメリカやイギリス、スウェーデン等で退職勧奨や解雇、差別での相談です。◆IT関連:本国の定年が65歳で日本も同様。60歳間近の労働者が@業務改善プログラムA他事業所への移籍B自主退職を迫られて相談に。まともな理由もなく三択を迫られていますが、組合に加入し現在も働いています。◆経営コンサル会社:学歴でパワハラ、「追い出し部屋」に移され精神障害を発症。世界でも有名な多国籍企業で「追い出し部屋」には100人。何度か相談、組合にも加入して対応するうち、ある企業の経営コンサルタントを任され現在働いています。◆その他、デザイン関係や医療機器、航空・旅行関連からも解雇通告や退職勧奨の相談。1年の有期雇用で採用、試用期間を延長され解雇通告。弁護士とも相談し、雇用契約分の賃金を保障させて解決。航空・旅行関連で働く方は、現在団交中です。◆外資系企業からの相談対応で困るのは、労働契約が英文であるだけではなく決定権をもつ責任者が本国にいる事。したがって決定権を持つ責任者と直接交渉ができず、企業が依頼した日本の弁護士を介すのですが、弁護士の姿勢が解決に大きな影響を及ぼします。◆安倍内閣はTPP参加を表明しましたが、参加国、特にアメリカの労働環境は日本と大きく異なります。政府は「解雇自由(金銭での解雇)」や雇用形態を有期雇用にし、加盟国の企業が自由に行えるよう検討中です。さらに東京湾沿岸の「ウォーターフロント計画」で海外企業誘致を狙っています。外資系・多国籍企業で働く方の相談からトラブルの多発が懸念されます。
(港区労連・橋孝)


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部内資料:東京地評労働相談弁護団(報告書式等有)