■第106回 2012/11/15

   オルグの現場から 73
     雇用保険

 ◆電話労働相談の中で比較的多いのが雇用保険の未加入。といっても、雇用保険の未加入自体の相談というより、いろいろ話を聞いていく中で雇用保険の未加入が明らかになるケースが多い。◆雇用保険はいうまでもなく、企業規模の如何を問わず労働者を雇用している事業主は加入しなければならない。ただし、@65歳以上の者、A週労働時間が30時間未満の者、B昼間学生の学生アルバイトは被保険者になれない。◆雇用保険に加入しないことによる事業主に対しては、次の場合「6箇月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する」と定められている。それは、@労働者を雇用し被保険者となった届け出をしない、A雇用保険に加入しているかどうかをハローワークに確認した労働者を事業主が解雇したり不利益取扱いをした場合、Bハローワークの雇用保険関係の書類提出命令に従わない場合、C労働者への離職票の提出を拒否した場合などとなっている。◆雇用保険未加入の労働者は、給料明細など雇用されている証拠を持って自分の居住地を管轄するハローワークに行き、本人負担分の雇用保険料を払い込めば加入出来る。保険料は千分の五だから、20万円の給料の人で月額1000円である。遡及できるのは2年だから、2年分の総額は24000円である。10月から雇用保険料が給料から天引きされていた証拠があれば、2年以上遡って加入できることになった。◆小さな企業では、雇用保険料が払えず未加入のところが多いようだが、労働者の基本的権利が保障されないと安心して働けない。国の制度は活用すべきなので相談の際雇用保険のことを積極的に聞くべきだ。(東京地評労働相談専門委員 川村好正)


すぐに役立つ元気の出る労働相談1問1答(冊子紹介)
部内資料:東京地評労働相談弁護団(報告書式等有)