■第98回 2012/3/15

   オルグの現場から 65
     労基署への申告

◆大手自動車会社で期間従業員として、一昨年10月に2年契約で入社し、3ヵ月ごとの更新を繰り返して働くNさん。「残業代がまともに払われていない」と実名を出して八王子労基署に11月に申告をした。◆Nさんに会い、実態を聞いたところ、夜勤勤務時の残業は2時間しか認められず、ラインが止まった以降1時間以上はタダ働きをさせられていたとのこと。昨年4月から10月までの勤怠時間を手帳に記録していた時間に基づいて未払い残業代を計算し、再度八王子労基署に持参。◆労基署の調査が始まった以降、今まで2時間を超えるタダ働きは無くなり、また年休も認めようとしなかった職制の態度も変わり、他の期間従業員も申請すれば認めるようになったとのこと。労基署に申告をした成果と言えます。◆監督官からも「双方の話を聞いて調査を進める」と、現在調査が進行中。◆一方3ヵ月ごとの契約更新は、今回の申告や職場での嫌がらせが続く中で契約が更新されるか不安に思っていたが、契約は無事更新。Nさんが会社に請求していた期間従業員就業規則も受領。◆人事部での更新手続きをしている時、担当の女性事務員に対し男性社員2名がNさんに聞こえるように「更新などさせるな!」と大声で罵声。女性事務員は男性社員に「あんたたちが言いなさいよ!訴えられたらどうするのよ」とやり返していたとのこと。会社にとってみれば、Nさんは目の上のタンコブ。◆このように契約を更新せざるを得なかった背景には、労基署に申告をしたことやJMIUいすゞ自動車支部組合員の闘いが同じ境遇で働く労働者の雇用や権利を守っていることを忘れてはならない。

                           (東京地評労働相談専門員 関口幸雄)


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