■第96回 2011/12/15

   オルグの現場から 63
     「賃確法」の成果

◆21名の労働者の未払い賃金2158万円を「賃確法」で立替え払いをさせた事例
◆昨年12月東京労働相談センターにメール相談をしたOさん「昭島市で大手企業向けの電子基板の組み立て等を行っていた企業で9月に33名が解雇され、6月からの未払い賃金もある」という内容◆早速、Oさんに会い、対策を相談。解雇者や現在働いている人も含めて6名が組合に加入(最終的には21名が加入)、早速会社に「未払い賃金の支払いを求める団体交渉を申し入れ交渉を開始◆会社は3億円を超える負債を抱え、工場も借家で資産もなく、返済のめどもないにもかかわらず「新規に始めたLED照明は将来性がある」「大手商社からの融資の可能性もあるので未払い賃金は待ってほしい」と引き延ばしに終始し、進展なし◆組合は会社に決算書、貸借対照表、資金繰り表など経営資料を求め、組合員には会社の土地建物などの謄本などを集めてもらい、弁護士を含めて会社の将来等を検討◆その結果、このまま時間が経過すれば「賃金の立て替え払い制度」の活用もできなくなる恐れもあると判断。今年2月には「未払い賃金請求訴訟」を起こし、解雇から6ヶ月を過ぎるぎりぎりの3月には「第三者破産開始申し立て」を行いました。◆「破産申し立て」については2回の審尋で6月14日に破産手続き開始の判決。◆「賃金未払い請求訴訟」については7月1日2158万円の申立額を認める判決。◆このような経過で、「賃確法」により、未払い賃金の80%を立替え払いさせることができました◆組合と組合員と弁護士との時期を逸しない適切な対応による成果と言えるでしょう。

                                    (東京地評労働相談専門員 関口幸雄)

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