■第87回 2011/03/15

   オルグの現場から 53
       NPO法人の場合

◆印刷業界で大日本印刷、凸版印刷に次ぐ大手の共同印刷で昨年一一月、正社員三〇歳以上を対象に二七〇名の「希望退職者の募集」が公表された。広告宣伝費の縮小、電子媒体などでの需要減による経営悪化や今後の見通しの厳しさを理由に上げている。公表後、今退職すると通常の退職金プラス特別加算金が出るとして個人面談(あなたの仕事はもうありません、新しい職場を見つけるのは困難、と事実上の退職強要)をしている。◆働くことは憲法二七条で保障された労働者にとって最も基本的権利です。組合は地域の仲間と退職には応じないで「辞めません」と態度表明をして雇用を守るために頑張ろう、と朝宣伝ビラを行って励ましている。◆最近の労働相談、交渉は印刷とは異業種のNPO法人に働く方で、NPOという組織は弱者救済など世の中の役にたつ仕事と思い応募した。最初はアルバイト雇用で、半年後に正社員として雇用するという双方合意の上で入社したが、その約束が守られなかった。また入社時に雇用契約を結ばなかったという不備があった。更に代表から急な作業指示や他の社員の前での面罵などパワハラなどの実態があった。◆本人の「正社員との賃金の差額要求」「面談で突然の解雇通告の撤回」「パワハラの慰謝料を」という要求をまとめて交渉をしたが、法人側は「募集広告には必ずしも社員登用とは書いてない、何ら違法ではない」「パワハラの事実はないし、やっていない、法外の慰謝料は話しにならない、民事裁判で受けてもいい」という回答で交渉は平行線のままとなっている。◆今後も解決に向けて要求項目、争点を整理して交渉に臨んでいきたい。


(全印総連・東京地連・東京地評オルグ 小原正幸)