■第84回 2010/11/15

   オルグの現場から 50
     年次有給休暇

◆年次有給休暇(以下年休という)について。◆年休は労働者の疲労回復、健康の維持・増進等を図る目的で、労働日に休んでも賃金が支払われる制度。付与日数は週勤務日数5日以上、または週30時間以上の者の場合、勤続半年から年10日付与され、以降1年毎に11日、12日、14日、16日、18日、20日と増加する。その他週の勤務日数により比例付与される。◆年休の取得は上記休暇日数が付与され、取得する日及び取得理由とも本人の自由。時効は2年で、2年を過ぎると取得しなかった年休の権利は消滅する。年休の買い取りはできない。◆使用者は申請に対し、単に忙しいだけでは拒否できない。しかし、同一の日に取得者が集中するなど、業務の正常な運営ができなくなる場合のみ休暇日の変更ができる。◆相談には年休に対する理解不足からくるものが多い。◆「年休を取得したため昇給されず」(サービス業)、「年休取得の申し出は前月の二〇日までに」(福祉施設)、「規模が小さいので年休がない」(小売店)、「申請をしたが忙しいと認められず」(アパレル)、「取得したところ欠勤扱いとなり賃金カット」(飲食店)、「パート・アルバイトに年休はない」「退職前の取得はみとめない」などの内容の相談がみられた。 ◆相談者への回答は、@年休取得を理由に不利益な扱いは出来ないこと、A年休取得による賃金不払いは許されないこと。B申請日を不当に前にすることは許されないなど、労働基準法に基づき回答。使用者が違法な行為をしている場合は、まず労組、以下労働基準監督署への申告、訴訟、行政相談等について説明する。

(東京地評・東京相談センター 加藤日出男)