■第81回 2010/08/15

   オルグの現場から 47
  企業の身勝手な解雇は許されない

◆東京労働相談センターには「解雇」に関わる相談も多い。長引く不況下、求職活動が厳しい中、賃金を得て生活を維持する労働者にとり解雇はより深刻である。◆解雇は法的に色々制約を設けている。まず解雇を禁止しているものは「労働災害の休業・産前産後休業期間及びその後三〇日間」「育児・介護休業を申請・取得したこと」「労組の組合員であること、労組を結成または加入したこと、正当な組合活動をしたこと」等を理由とする解雇はできない。◆解雇は正当な理由がないと解雇権の乱用となり無効。解雇は少なくとも三〇日前に予告するか、三〇日分以上の解雇予告手当を支払う。◆業績不振の経営難対策の人員整理に関する相談が多いが、この人員整理には四要件(解雇の必要性・回避の努力・整理基準と人選の合理性・労働者との協議)がある。これをクリアしないと解雇は無効。◆なお退職勧奨の相談も多い、本人の同意なく強要はできない。◆相談事例をみると「社風に合わない」「俺に逆らうやつは辞めろ」「数年間勤務するも能力不足」等々正当性が問われる解雇。◆解雇とは言わず「閑職に就かされ、いたたまれない」「事務職から社内清掃に配転」「人権無視発言や大勢の前での見せしめ的暴言」など自己都合退職を狙ったもので、これが高じて心身不調に陥った例もあった。◆当センターでは解雇通告を受けたら、解雇通知書の発行を要請する(使用者は応諾義務がある)、不用意に承諾書等を提出したりサインしない、納得できなかったら拒否をするか問題を棚上げし、至急労組や相談機関等に持ち込む、会社とのやり取りは記録しておくこと等アドバイスしている。

(東京地評・東京相談センター 加藤日出男)


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部内資料:東京地評労働相談弁護団(報告書式等有)