■第76回 2010/03/15

   オルグの現場から 42
     採用時のトラブルも急増

◆今年も桜の便りが聞こえる季節がやってきます。今年の大学新卒者の就職内定率は一二月一日現在で七三・一%と対前年比マイナス七・四ポイント(厚労省・文科省調べ)。高卒者にいたっては六八・一%と深刻です。◆労働相談窓口から見ると企業の新規採用について懸念することがあります。従来二〜三カ月程度だった試用期間が六カ月〜一年に長期化する傾向にあること。さらに、一年間は有期雇用であったり、酷い場合は正規社員に応募したにもかかわらず請負契約なら採用するといわれたケースがあることなどです。◆正社員を募集しながら、有期契約や請負契約で働かせる。まさに「詐欺」といってもいいでしょう。また、請負契約といいながら、タイムカードで時間管理をし、内線電話番号表に名前があり、更に昼休みの電話当番に名前がある。その上、お茶くみ当番までさせられているといった実態です。あり得ないことです。◆内定取り消しも許せませんが、試用期間終了に伴う解雇も問題です。とりあえず働かせてみたが、気に入らないからやめさせる。こんな身勝手なことが許されるわけがありません。当然のことですが試用期間といえども雇用契約が成立しているわけですから、どんな理由でも自由に解雇していいということはありません。客観的で筋の通る理由がなければ解雇することはできません。◆また、試用期間は残業代や休日手当・深夜手当の支払いや、健康保険・厚生年金、労働保険の加入も正社員と同様でなければなりません。試用期間を途中で延長するといわれた場合も要注意です。◆新規採用者・試用期間中でも、労働者としての権利が守られることは当然のことです。

(出版労連、住田治人)