■第74回 2009/12/15

   オルグの現場から 40
     労働相談窓口の担当者として

▼出版労連で最初の個人加盟組合・ユニオン出版ネッツの結成が一九八七年。本格的に労働相談に取り組みだしたのはその頃からです。OB組合員が相談員として常駐体制をとったのが一九九三年。そして、専従者の私が労働相談担当となるのが一九九七年です。この間労働相談件数は年間五〇件〜八〇件で推移しています。相談担当として一二年間に記録したノートは六三冊となりました。今年度からは、新設した労働相談室で労働相談員・補助員を育成するための労働相談実務研修会を月一回担当しています。◆さて、労働相談は単純に労使間のトラブルを解決すればいいというものではありません。近年増加してきたメンタルヘルス不全や生活保護申請、ときには自己破産。さらに再就職のあっせんや職能・技能教育まで広範な守備範囲となります。生活と労働に関するありとあらゆる場面にかかわることになります。◆この間、とりくんできた労働相談で何を一番大切にしてきたか。また、行政機関や弁護士、社会保険労務士が行う相談とどこが違うのかを考えてみました。◆労働組合が行う労働相談活動は、ただ単に解雇撤回や、労働条件を回復・引き上げが目的ではないと思うのです。職と食を守る社会的な運動として取り組むということが大切なのではないのでしょうか。相談者が一人の労働者=社会人として労働組合に加入し、憲法や労働組合法で規定された労働者の権利を自覚し、職場や産業・社会を変える運動に参加する。そのスタートラインに立つことを支援することが労働相談だと考えます。相談員と相談者が同じ立場に立って共に成長する、そんな労働相談活動をめざしたいものです。
                         (出版労連、住田治人)