■第59回 2008/08/15

 オルグの現場から 25
      未組織ワールド

▼労働相談をやっかいなものとして捉える傾向がある。確かに人の悩みや相談を聞いて、その対応を考えようとすると相談を受ける側もそれなりの知識や経験を備えておかなければならない場合もあるからである。▼私の場合は、労働相談をむしろ今度はどんな内容のものがくるかと、真剣な悩みを抱えた相談者には申し訳ないが逆に心待ちにしているところがある。▼それは、未組織ワールドと自分では名づけているが、組織労働者の職場状況とはまったく違う世界を知るからである。よくまぁこんな働かせ方をしているもんだと。同時に何でこんな会社が社会に認知され会社としての呈をなしているのか、と驚くこともある。▼最近の相談でテレホンアポインター(電話営業)の相談が何件か続いた。募集用紙には時給千八百円とか、月給18万円、年齢を問わずと書いてあるため、中高年の求職中の人にとっては、いい働き口を見つけたと思って応募する。ところが試用期間を過ぎでもなかなか正式採用してもらえない。会社はあと2ヶ月様子を見ると言い、その間に2件以上の契約をと求める。そのノルマも達成し、今度こそ正社員になれるかと思ったら、正社員になるには月4本以上の契約をあげないとなれないと言われ、逆に数日後までにあと1本以上の契約を上げないとあなたは解雇になります、と言われたとのこと。さらに「私は目標の契約本数をやり遂げることができなかったので辞めさせていただきます」という一文まで書かされている。▼ふざけた話しではないか。聞けばほとんどの人がこんな形で辞めさせられていると言う。労働組合は透明人間であってはならない。もっと姿を見せないと。

                         (新宿区労連 屋代眞)