■第51回 2007/11/15

 オルグの現場から P
  一つの相談から連合系労組と共同へ

昨年の12月、連合系の組合がある職場で、2人の労働者が解雇され、そのうちの一人が八王子労働相談センターに駆け込んできました▼労働者同士の喧嘩が、会社の名誉を著しく損なったとして、「喧嘩両成敗」の退職強要の中で、一人は既に退職し「自分もこのままでは解雇される」として相談に見えたものでした▼「喧嘩両成敗」というが、労働規範を無視した労働者を注意したAさんが、一方的に殴る蹴るの暴行を受け、身の危険を感じて警察署に助けを求めたもので、その場に居合わせた多くの同僚が「お前が割を食った」と一様に認めている事件でした▼私とAさんは、最初に連合系労働組合の三役を訪ねました。三役は「力及ばず二人を守ることが出来なかった」「A君の解雇撤回に取り組む八王子労連には感謝する」、解雇撤回の時は「A君の職場復帰を歓迎します」と友好的な対話が出来ました▼社長との交渉で、加害者と被害者を「喧嘩両成敗」として解雇することは許されない。たびたびの労働規範無視で会社も手を焼いている労働者に、勇気もって注意したAさんは、会社の将来に必要な労働者、厄介者と抱き合わせの解雇は許されない。と粘り強く交渉し、解雇を撤回させました▼この取り組みで、AさんとAさんを支援した同業の労働者が組合に加入しました。労働相談を組織化に結び付けた、貴重な経験の一つですが、同時に、連合系の労働組合のある企業で発生した労働争議を、解決する上で留意すべき内容を含んだ事例として、参考になればと思います▼この事例は、たまたま解雇事件が連合系労働組合との対話と共同の足掛かりになりましたが、純中立及び連合系労働組合との対話と共同は、こんな情勢だからこそ、意識的に追求すべき、大変重要な課題だと思います。
(八王子労連労働相談センター伊澤 明)