■第48回 2007/08/15

 オルグの現場から M
  職場要求として格差是正に取り組む組織労働者

 「最低ラインの引きあげができたことが一番の成果でした」書記長として初めての春闘を振り返ってSさんは言いました。大手製薬会社の子会社で契約社員として働くSさんは、八〇名の仲間と共に加盟◆契約社員が重要な仕事をこなし、新人指導もしばしば。でも賃金は正社員の半分。賃上げもなし。学習と討議を繰り返す中で、拡がる格差は政府の政策によって作り出され、大企業を儲けさせるための装置として非正規労働者が作られたことに気付きました。「格差是正で世直ししよう」を合い言葉に、正社員化要求と共に賃金の抜本的是正と最低ラインの人の引上げを格差是正要求の中に据えたのです◆僅かの成果しか取れず責任を感じていたSさんに、「私達のことを見捨てないでいてくれて本当に嬉しかった。組合に入って良かった」との声が寄せられました◆コンピューターセンターに働くOさんは個人加盟で公然化以後、組合員を減らすことなく、次々と近隣の組織化に取り組んできました。現在、机を並べて働いている請負事業者の労働者六人の組織化に成功。取引先が安定した雇用を保障できるよう取引条件の改善を自分達の経営に対して求めることを職場に提起しようとしています◆安さを求めて格差を固定化し、中小企業や労働者に苛酷な犠牲を押付ける新自由主義の嵐が職場を覆っています。取引先の労働条件があがれば自分達の賃金が危ないのではと尻込みする組合員に、「格差是正の闘いは雇用が保障されている自分達正社員だからできること」とOさん◆最も困難な闘いに挑戦しているSさんもOさんも「いくら取れたかよりも、どれだけ多くの立場の人と団結できたかが大事」と、異口同音に話しました。


                    (東京労連選任オルグ 森治美)