■第47回 2007/07/15

  オルグの現場から L
    闘い続けてはじめて手に入る権利

「配転に応じろなんて、経営者と同じ事を言うんですね」11人で組合に駆け込み、公然化していたOさんは憤慨していました◆ナショナルブランドM電気の商品をスーパーなどの店頭に陳列する仕事について8年。会社に机はなく同僚と顔を合わせるのは月に一度の会議だけ。35歳で20万円という低賃金に加え、一時金も昇給もないことを不満に思い上司に掛け合ったとたん退職勧奨を受け相談に。急いで公然化しましたが経営者は労働組合の名前をみて簡単に退職勧奨を撤回しました◆その後のOさんは職場に組織を作れないまま一年が経過。経営者は職場にどれだけ仲間がいるかを見ていたのです。要求を掘り起こし、ニュースを出し、組合員をふやさないと、丸裸でいるのと同じ。攻撃して下さいと言っているようなもの。自分では一枚のビラも作らなかったOさんは、退職勧奨を退けた一年後、配転という経営者の権利を駆使した攻撃を受けることになったのです。◆配転は拒否できないから一旦受けて職場活動を強化すべきという提案に、「私はもっと闘いたいのにどうして闘ってくれないんですか」とOさん。組合に加盟したらスピーディーに対応してもらえ、苦もなく解決できたので、闘うことがどういうことか覚えることを放棄したまま、闘うこととは組合役員に交渉してもらうこととはき違えてしまったのです◆忘れてならないのは、労働者の権利より使用者の権利の方がずっと大きく、だからこそ労働組合に結集し、運動を前進させてはじめて個人の権利も拡大するということ。有給休暇や均等待遇も、簡単に「あたりまえの権利」というけれど、活動し続けたからこそ確立できたもの。自分で何もしなくても組合に守ってもらえると誤解し、Oさんは攻撃を誘発させてしまいました。 あたりまえと言うけれど・・・ 〜闘い続けてはじめて手に入る権利〜


                    (東京労連選任オルグ 森治美)