■2007/05/15 第45回

   オルグの現場からJ
   「誤解されている? 個人加盟労組」

  「一人でも入れるって聞いたんですけど、団交やってもらえますか」Aさんの要求は、美術館で働いているが日曜出勤手当を支払ってもらいたいというもの。労基署に申告すれば一件落着ですが、仲間を作ることを優先すべきと判断しました。ところが「仲間を増やそうとは思わない」その上「団交やってもらえないならいいです」と帰ってしまいました◆多くの人はワラをもすがる思いで相談に来ますので、最初から難しい話をすることはありませんし、一人の問題も取り上げ解決して行くのも労働組合の大切な役割の一つでしょう◆しかし組合を「代理人」や「交渉請負人」果ては「事件処理所」と勘違いしている人が意外と多いことに驚きます。個人加盟労組は「一人でも入れる」のではなく「一人からでも闘いを始める」組合です。組合員として仲間づくりが大切であることに変わりはありません。公然化すれば経営からの攻撃もありますし、一人で闘うには相当の決意が必要なのです◆個人加盟労組が世界の主流であり重要視されているのは、組合員が少数や一人でも労使交渉を通して経営や業界・地域で運動が展開でき、組織がそれぞれの矛盾や要求を吸い上げることによって業種や職種に運動が留まることなく、未組織も含め労働者全体を視野に入れた政策闘争が必然となる点でしょう◆Aさんが帰った後。長く非公然活動を続けている職場の三人がオルグからの学習指導に愚痴をこぼしていたところに、昨年一人で公然化し活動をしているYさんがやってきて「職場に仲間がいるってうらやましい。弱音を吐くなんて信じられません」と一喝。三人は苦笑い。再開した学習会では笑い声も飛び交いました。

                    (東京労連選任オルグ 森治美)