2006/11/15 第40回

  オルグの現場から E
     労働組合があることの意味

 はがきや封筒などを製造する大手のY産業に働くSさんから、「パートで働いているが、雇い止めの通告をされた何とかならないか」との電話相談がありました◆Sさんはこの会社で社員として二三年間働いてきましたが、三年前に成績主義が導入され、「成績が良くない」と一方的にパート勤務にされてしまったのことです。この時はSさんだけでなく一〇人の方が同じようにパートにされたそうです。賃金も、月給三一万円から「パートとしては最高の時給にする」と甘い言葉にだまされ、同意させられましたが、なんと時給九一〇円まで下げられ、翌年は八八〇円、昨年は八四〇円まで下げられ、そして今年三月で雇い止めとのことでした。納得ができないと思いつつ、退職届も提出してしまったと◆労働組合のない職場では、はたらく者の同意なく一方的に労働条件が切り下げられ、しかも労働者が使い捨てにされている実態に怒りを感じました。Sさんには「組合に加入して、不当な雇い止めを撤回させよう」と呼びかけました。四月に加入を決意したSさんと会社との交渉をはじめました◆会社は「九月契約時、今年三月末で契約満了を通知して契約を更新。本人も了承して退職届を提出して貰った」「法律違反はしていない」と主張をしていましたが、最終的には今までと同条件で契約を行なうことに同意しました。Sさんにもやっと笑顔が戻りました◆しかし、五月一日朝、出勤し事務所で待機しているうちに、一度やめさせられたこの職場で働くことの不安が脳裏をかすめ、仕事に就かず退職を通知。残念な結果に終わりましたが、この職場に労働組合があったら・・と痛感しています。

                     (東京労連専任オルグ 関口幸雄)