各三役・労働相談・組織化担当御中(回覧・転送願います)
東京労働相談センター情報
2006年2月9日 NO.9


自律的な労働時間?! より自由に、弾力的に働くことができ、
さらなる能力発揮が可能?


 厚生労働省は2月8日、労働政策審議会に対し「今後の労働時間法制の在り方について」諮問しました。
 http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=105983 厚生労働省発表06.2.8
 これは、かねてより伝えられていたように、「管理監督者の手前に位置する者」や「研究開発部門のプロジェクトチームのリーダー」を対象に、つまりホワイトカラーの大半を対象に、労働時間法制の適用の範囲を縮小変更し、新たに「自律的」な労働という、非現実的な概念を押し込もうとしています。
 長時間労働と不払い労働、心身の破壊が野放しにされている職場の実態からみれば、「自己決定」や「自由裁量」の名のもとに、一層の自主管理、自己責任の押しつけと時間外労働の不払い対象を増大する、新たな法律を押しつける企みが含まれています。金銭で解雇を可能にする労働契約法制と共に粉砕を!
 これらの中身を多くの人に知ってもらうためにも、各地で開かれ出した「労働法制改悪」についての学習会を拡げ、春闘の中から、「真の時短と年間休日の増加、休日時間外協定の推進」「実質賃金の引き上げ」を実現しましょう。
 講師が必要な場合は、紹介します。ご相談をください。

 この春闘で、現行の労働基準法を守らせる取り組みを 一段と強化しましょう
 組合として、時間外協定と勤務の実態を記録する方針を!
 東京労働相談センターへの労働相談には、どうしても断れない「長時間労働とそれに対する不払い」の相談が多く寄せられます。退職後や解雇をされた後、悔しいから、不払い分の請求ができないかという相談も多くあります。

 賃金は遡って請求できます 勤務の記録を付ける運動をしよう
 賃金を払わない使用者が、厚かましくも、時効を主張する場合、労働基準法第115条(時効)では、賃金や災害補償その他の請求は二年間、退職金は五年行わないと時効で消滅するとされ、つまり、退職後でも遡って請求できるのです。これは、民でも官でも同じです。
 使用者が賃金や残業代、解雇予告手当、休業手当、有給休暇分等を払わない場合は、労働基準法違反として労働基準監督署に持ち込むことができます。その場合は、相談では無く、労働基準法第104条にもとづく「申告」をすると告げて、労働基準監督官に会い、事情を説明し、申告を受理してもらいます。

 その際、必ず必要なのは、勤務の実態を証明できる資料です。タイムカードが改ざんされたり、廃止されてしまう悪質なケースもあります。一定額打ち切りも違法です。年俸制でも、含まれる時間外額や時間外労働時間が特定されていなければ、全額請求できます。裁判では、遅延損害金6%や利子14.6%が請求でき、さらに賃金以外の未払いには、同額の付加金命令も請求できます。
 労働組合があるところは、日頃から記入しやすい様式をつくり、職場の勤務実態を記録する取り組みを行うこと。全員が無理なら、職場ごとに「残業代請求チャンピオン」や「特命委員」を任命したりしてもいいでしょう。
 組合の無い場合、手帳への書き込みやパソコンで業務の終始を別に保存しておくとか、家族がカレンダーや家計簿に記録しておくことも後日役立ちます。

 周りの全ての人を対象に、組合員の拡大をしよう!
 イオン労組(連合パート共闘会議加盟)の取り組み
          パート8割に、新たに4万4千人加入

 共同通信によると、スーパー業界最大の労組「イオン労働組合」が、今夏までに組合員の加入対象を勤務時間月120時間未満のパート社員約4万4,000人にまで新たに拡大する方針であることが1月30日、分かった。実現すれば、既に加入している長時間労働のパート社員約1万6,000人と合わせ、組合員の8割をパートが占める見通しで、組織率も25%から60%に上昇するという。
 http://www.jil.go.jp/kokunai/mm/kumiai/20060201c.htm
 【メールマガジン労働情報/No.213】2006/2/1発行より
 ◎毎月勤労統計調査−平成17年分結果速報 06年2月1日 厚生労働省発表
 http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=105839
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