■安心して働きたい「東京のつどい報告集」

闘いの報告@【ヒルトン争議、闘いの意義】
 全労連・全国一般東京地本ヒルトン分会
 船木龍夫

 全労連・全国一般東京地本ヒルトン分会の船木です。
 有期雇用労働者が、解雇・雇い止めの脅しで労働条件を切り下げられた例は、枚挙にいとまがありません。正社員すら、会社解散や不当配転を突きつけられて、労働条件を切り下げられる時代です。しかし、そのような不当な攻撃に対して、争うとなると話は別です。賃金の切り下げに同意しないことを理由とする解雇・雇い止めが許されるかが正面から問題となり、これを判断した裁判例は今まで見当たりません。
 さて、ヒルトンホテルが行った解雇、これを認めた東京高裁の不当判決の話です。
ヒルトンホテルの解雇は、賃金の切り下げに対し、労働組合が「争う権利」を留保、異義を唱えたことを理由に行われたものです。昨年11月の東京高裁判決は、そうした労働者、会社に異義を唱える労働者を雇えというのは会社にとって「酷」であるとして、解雇無効の東京地裁判決を覆しました。
 本集会にご参加されている皆さんは、実感として理解されている方も多いかと思いますが、非正規雇用労働者の労働条件は依然きびしい状況にあります。どのような雇用形態であろうと業種であろうと、普通に働けば安定した生活ができるようにすることは、私たちの運動にとって大きな課題となっています。そうした課題にたいする取り組みとして、均等待遇の実現、国民生活の最低保障である全国一律最低賃金制の制定の実現があります。そして、そうした制度実現の闘いと共に、職場での闘い、労働組合の存在は、ますます重要性を増してきています。
 ところが、ヒルトンホテルが行った不当な解雇が許されてしまえば、解雇の脅しで、労働者の賃金、労働条件は会社の思うがままとなります。反対する組合員がいても、クビにされ職場を追い出されてしまいます。「労働条件は労使が対等の立場で決定すべきもの」とすることは、労働基準法の基本原則です。ヒルトンホテルが行った解雇や東京高裁の不当判決は、労働者が団結し、使用者と対等に労働条件の向上を求めて交渉し、行動する権利=労働三権を否定するものです。まして、ヒルトンホテルでの労働条件は労働協約上の労働条件でした。会社はその解約手続きもないまま労働条件を切り下げてきたのです。正社員でなければ、労働基準法は適用できないのでしょうか、労働協約は意味をなさないのでしょうか。
 今年、8月に国際人権活動日本委員会の要請団として、国連、国際労働機関ILOへヒルトン争議を訴えてきました。国際労働機関ILOでヒルトンの報告を行うと、即座に返答があり、ヒルトンが行った解雇は、解雇に関する条約を使うまでもなく、結社の自由の侵害である。団体交渉時に解雇か賃下げの選択を迫りながら交渉すること自体が、誠実に団体交渉をすすめるという原則に反している。したがって、必要な様式を満たして報告してもらえれば、それで対応するという力強い回答を得ました。国際労働基準からみても、ヒルトンが行った解雇は不当と言えます。
 昨年11月の東京高裁不当判決後、4月には支援共闘会議を結成。6月には、国内ヒルトンホテル6社に対して要請を行い、8月にはイギリスのヒルトン本社に解決要請を決行しました。今後、国内及び海外に対する運動は継続しつつ、ヒルトンホテルの不当解雇を行ったヒルトン東京を社会的員包囲しつつ、争議解決を迫っていきます。最高裁は予断を許さない状態が続いていますが、今後も増大するであろう非正規雇用労働者の雇用と権利と生活を守る闘いとして、全力をつくしてがんばりますので、今後ともご支援よろしくお願いいたします。

闘いの報告A【賃金職員の雇い止め反対の取り組み】
 全日本国立医療労働組合/国立医療センターひまわり保育園
 松永克子

私は、国立病院国立医療センターのなかにあります保育室「ひまわり保育園」で賃金職員として働いています。
皆さんもご存知のように全国の国立病院は、来年4月に独立行政法人になります。9000人以上の賃金職員の雇用がどうなるか、まだ決まっていない状態です。坂口厚生労働大臣は、「新しい組織の長が雇用するしないはお決めになる」などと無責任な発言をしています。今、私たちは、賃金職員の雇用を守れと取り組みを強めています。その闘いについて報告します。
私の働く「ひまわり保育園」は、職員はもとより地域にも開かれています。産休あけからゼロ歳児を中心として1歳児も受け入れる定員16名の小規模保育室です。国雇用の賃金職員2名と運営委員会雇用の職員3名、3名のうち1名は栄養士です。その5名で保育にあたっています。ひまわり保育園は30年の保育の歴史があります。30年前には産休あけの子たちが入れる保育所は公立保育園などにはなく、保護者が共同で保育所を作ったり、地域では共同保育所が立ち上がったりしていました。同様に病院でも職場内保育室ができました。当時の運営はとっても大変で、パート職員の保育士の給料を、利用している保護者が頭割をして保育料を決めたと聞いています。様々な問題で、保育室で働く職員も長続きしなかったようです。保護者の働き続けたいの願い、そのためにも保育士の定着をはかることや、子供の発達権の保障を掲げて、都や区の行政に働きかけたり、全医労の組合とともに職場内保育所の改善をたたかってきました。私の職場でも賃金職員2名から3名へと、そして4名まで認めさせてきました。また、毎年陳情を出して、無認化保育室制度の補助金を充実してきました。
ところが、一方的に業務改善命令が出され、賃金職員の処遇の見直しがされ、正規職員と同等の賃金だったのが40%下げられ、その後さらに保育所の賃金職員の配置基準が2名まで削減されたのです。そして今回、国立病院が独立行政法人化されるにあたってこの3月で賃金職員の雇用は雇い止めがされて、あとはセンター長が決めるということが申し渡されました。
ゼロ歳児の保育をやっぱり子供の泣き声、笑い声、そして何よりも子どもの目線などで、いま子供が何を要求しているのか、何を欲しているのか、読みとっていくには職員が定着化し、保育にあたっていくことが一番だと考えていいます。だから、私たちは働きつづけたい。この3月で私も雇用がどうなるかわからないですが、その後、国は職場内保育所を認めていると回答はでていますが、そこで働く職員はどうなるのかはまだ決まっていません。この状態を守るためにも保育の質を守るためにも、ともにたたかっていきたいと思います。(資料1〜2未)

闘いの報告B【首切り・賃下げ阻止の取り組み】
 東京公務公共一般労働組合
 副中央執行委員 古橋克子

墨田区で障害児介護員をしています古橋です。東京公務公共一般は、自治体で働く非正規労働者や自治体関連法人職員や委託労働者、大学、小中学校の非常勤講師、民間で働く青年など、職種は多岐に渡り、現在30支部200分会2800名の組合員がいます。
結成13年、今年の春闘はかつてない程の賃下げ、有期雇用、委託化による首切り解雇との闘いでした。
苦しい家計の中、パ―トの賃金も大いに家計を支えています。ボーナスも退職金も定期昇給も無い私達にとって、マイナス人勧に連動する賃下げは大きな痛手です。
「正規職員の賃下げ分を、パート賃金に回し、引き上げることが、格差を是正すること」「一円たりとも賃下げはさせない」均等待遇実現へむけて、闘う意思統一を固め、4つの柱をたて闘い抜きました。1つは、賃下げは不利益変更 労働者、組合の合意なくして一方的な実施は有り得ない。2つは、均等待遇が社会的な流れの中、連動した賃下げはこれに逆行、均等待遇実現にむけての努力義務を逆に追及する。3つは、統一ストライキなど実力行使や団体署名、決起集会、団体交渉など本部・支部・分会が一体となり、公共一般全体で闘う。最後に、妥結は、本部との連携し、妥結時期についても統一して闘う。こうした闘いを全支部で貫き、次々当初の提案を撤回または、縮小させました。有期雇用を繰り返して働く私達は、常に弱い立場に立たされています。「始めは、ストライキと聞いておどおどした。でもやらねばと仲間とここまできた。この闘いのなかにいてよかった」「涙が出そう。雇用期間が短くなり、臨時職員問題では良い回答が少ない中、賃下げ提案を覆し、ゼロ回答をひきだせたことは本当に嬉しい」など、ストライキを決行した仲間の感想です。
賃下げは完全に撤回し切れなかったものの、賃金、処遇において歴然とした差別をしながら「正規労働者の賃金が下がるからパートも均等になど、賃下げだけの押し付けは許さない」怒りの闘いの中から、いずれも、労使協議で均等待遇原則にのっとった処遇のあり方を検討することを約束させています。
 今年は、労働者側の強い反対を押し切り、更に不安定雇用労働を増大させる、労働法制の改悪が強行されました。これまで、原則1年とされていた雇用契約期間が3年に延長されたことによって、確実に3年で解雇されてしまう。公務職場では、以前よりこうした有期雇用が導入されており、毎年3月には期限満了に伴う解雇と闘っています。今年は民間委託化、事業の廃止による解雇も増大、15支部29分会がこれと闘い450人の解雇撤回を勝ち取りました。そして、こうした闘いの中から203名の組合員を拡大しました。
資料をご覧下さい。9月 公共一般大学非常勤講師分会の運動が実を結び、私学助成金の総額は変わらない中、非常勤講師の手当補助単価を50%引き上げる方針が出されました。私立大学の非常勤講師は、専任教諭並に働いても年収150万円程度にしかなりません。退職金など含めるとおよそ10倍の格差があります。大阪、京都の非常勤組合と共同し、文科省、厚生労働省への訴え、議員要請など、これまで、粘り強い運動を行ってきました。そして、格差是正、均等待遇実現に、第一歩を踏み出した大きな成果を勝ち取りま
した。
自治体リストラ、首切り解雇、賃下げ、激しい攻撃はパートの私達を一層団結させ、逆に闘う勇気と「働き方は違っても労働の価値は変わらない」均等待遇原則への思いを一層強くするものとなりました。
来春闘 また大変な闘いになりますが、頑張って行きたいとおもっています。これからも皆さんの御支援をお願いして発言を終わらせて頂きます。(資料3〜6未)

闘いの報告C【介護保険下のヘルパーの現状】
 自治労連東京介護福祉労働組合
 中央執行委員 東郷ゆう子

みなさん、こんにちは。私は世田谷区の外郭団体である世田谷区社会福祉事業団という組織の中の、介護保険のホームヘルプサービスを提供する部門で、『サービス提供責任者』という仕事をしている東郷と申します。この職は、コーディネーターと言われたり、チーフヘルパーと言われたりもしますが、もっぱら利用者から依頼のあった時間にサービスを提供できるヘルパーを見つけることに労力を費やしています。臨時で休むヘルパーの代わりに自分で活動することもありますが、実際のところ、パソコンや台帳とにらめっこで、電話をかけまくってはため息をつく、という場面を想像していただければ、私たちの毎日がありありと目に浮かぶのではないかと思います。
 私は実は長いこと登録型のヘルパーとして仕事をしていました。生活を支える必要が生じて、とても登録ではやっていけないと思い、ちょうど組合の仲間が教えてくれた募集があり、運良く採用されました。組合はありがたいものです。
 さてヘルパーという仕事は、時給は普通のパートに比べると一瞬高いのでだまされるのですが、時間はブツ切りで、移動が多く、自宅から出て利用者の家々を転々として、また自宅に帰るという、直行直帰型の勤務で、他のヘルパーに会う機会さえない、孤独で、しかし利用者の命を支える、とても責任の重い仕事です。また、やりがいのある、極めて人間的な仕事ではありますが、実際は仕事がしたくても時間が埋まらず、突然休みになることもある、非常に不安定な境遇におかれています。どんなにがんばって、自分も利用者も休まず、一ヶ月フルに仕事をしたとしても、収入は、冷暖房完備の部屋にいる正職員には及びません。
 介護保険のかなり重要な部分を占めていると自分では思うのに、条件はそのことを裏書きしてくれない。利用者の変化をいち早く報告しても、ヘルパーの言葉など重要視してくれない。そんな思いから、同じ事務所のヘルパー同志で集まるようになりました。そして、ただ集まって愚痴を言い合っていても、胸はすくけど進歩はないので、他のところはどうなんだろう、同じ思いのヘルパーがいるんじゃないか、と調べてみました。いくつかの団体や組合に行き当たりました。組合にもいろいろあって、正職員を念頭に置いているようなところはひと月の会費が高くて、会費の安さで組合を選ぶ訳ではありませんが、とても登録ヘルパーには入れないようなものもありました。収入に応じて金額が何段階かあったところがあって、介護労、東京介護福祉労働組合というのですが、それに入りました。
 活動場所・組織は違っても、集まってくるヘルパーには、初対面とは思えないほど共感できる同じ思いがありました。これは、全国的な集まりに出ても不思議なくらい全く同じです。日本中で、毎日ヘルパーがさまざまな悩みを抱えつつ、しかし利用者には笑顔で接しながら仕事をしているんだなあと、深い感動を覚えます。
 介護保険で、ホームヘルプに関して報酬を請求できるのは訪問に対してだけです。そして、訪問しているのはヘルパーです。どうして、直接稼いでいるヘルパーがこんなに不安定な立場に置かれているのですか。どうして、ほとんど電話しているだけの『サービス提供責任者』や管理者のほうがより多くの収入を得るのですか。
 もちろん、ヘルパーを探すのは困難な、雲をつかむような、そして見つけても見つけても穴のあく、果てしのない作業です。でもそんな実際に動かない人により多くを支払うのは、低い時給でたくさんのヘルパーを抱えて、言葉は悪いですが『使い回す』ほうが、結局のところ安上がりだという計算が働いているのではないでしょうか。もともとヘルパーは、老人ホームなどの施設を建設するよりコストパフォーマンスがいいというところから大量に養成されたいきさつがあります。ホームを一つ建てても、入れるのはせいぜい百人とかその程度。その予算があるならヘルパーを仕立てて、多くの利用者の面倒を見させてしまおう、という計算です。在宅で過ごすのが本当に万人にとっていいのかという疑問もあります。一人の利用者が一人のヘルパーをある時間独占できるのは、実はとてもぜいたくなことのはずです。労働が正当に評価されるならば。
 そうして買い叩かれているヘルパーですが、今私のいる世田谷区の社会福祉事業団では、組合の働きかけが成果を結び、この4月から所属するヘルパーに対して有給休暇が与えられることになりました。これは、寂しいことに、現在の日本では画期的なことといえます。まだまだ登録ヘルパーで有給休暇が取れるところは少ないと思いますが、働いているのですから、他の職員と同様、当然の権利です。是非、皆さんの中でヘルパーの方がいらしたら、働きかけてみて下さい。
 この4月から、ヘルパーの仕事はより厳しくなりました。単位時間は短くなり、時給は実質的に減り、3月までと同じ収入を稼ぎ出すためには、3月までより月に実に20〜30時間も余計に働かなくてはいけないというヘルパーもいます。そこまで評価を下げられていながら、ヘルパーはいつまで「この仕事はやりがいがある」と言い続けていられるか。いつまで笑顔で利用者と接していられるのか。
 実は私も正職員ではなく、一年契約の社員です。昇給もありません。ケアマネにも非常勤がいます。ある利用者を取り巻く職員がみんな揃って正職員じゃないということもまれではありません。いったい介護保険は誰が支えているのでしょうか。そして、私たちはいつまで優しくて、思いやりに満ち溢れ、愛情深くあることを期待され続けるのでしょうか。
 どうぞみなさん、声をあげましょう。静かにしていると、満足していると勘違いされます。やりがいがあると思う私たちの感触は、決して間違ってはいません。その気持ちを窒息させようとする状況のほうを変えていかなければならないのです。
 これで私の発言を終わります。

●闘いの報告D【公契約条例の制定をめざして】
 東京土建練馬支部
 副委員長 藤沢文夫

どうもこんにちは。東京土建練馬支部の副委員長をしています藤沢と申します。に東京
土建の宣伝をさせていただきます。現在、東京土建というのは東京で12万、全国でも最大の建設労働者の組織となっています。都内でも38支部があり、練馬についても6600人というところで区内最大の組織となっています。よく東京土建というと土建屋さんで道路工事か何かをやっている業者と思う方もいます。いまここにおられる方はそういうことはないと思います。建設関係で働く仲間であれば誰でも入れる労働組合です。出入りは大変多いのですが、建設関係のなかでは非常によく相談に乗ってくれる組合ということで信頼されています。9月と10月は、組織拡大ということで、大宣伝をしながら組織拡大に取り組んでいます。いま、♪みんなーの組合 東京土建ー♪というきれいな声で紹介がありましたが、これはラジオでも流れているスポットCMです。みなさんお知り合いの方がいましたら是非、東京土建を紹介してください。
最近、ここ2〜3日の間でも2万円あるいは10万円位の生活費に困って組合に相談に見える方が3人位いました。先週あたりでは、車の中で生活しているという方もいて、2人は生活保護の申請をして、生活保護を受けられたと聞いています。建設関係のいろんな届け以外のことでも、組合が相談に乗っています。いろんなことで書記のみなさんが大変奮闘しています。現実に、私たちの仕事自体もかなり減ってきていまして、年収にして200万円台というのが全国平均の実態です。練馬においてもこの間、昨年1年間で5人の方が自殺をしたということで非常にショックを受けているところです。何とかして、これを打開しなくてはいけないということで、ひとつは、賃金に歯止めをかけないといけないというのがあります。ダンピングが多く、で重層下請けですからどんどん切りつめられ、下へ行くほどカットされていく。カットされるということは、当然賃金カットにつながります。賃金の下支えがないのです。どこかで歯止めをかけなければいけない、そこで公の公共工事など公の契約に基づく仕事では、賃金を一定のところで歯止めをかけていこうということで、公契約条例の制定運動を始めているところです。この間、都内でいま7市、つい最近も東久留米が全会派一致で検討していくということで採択されました。23区内ではまだですが、是非23区内に早急に作っていきたい。練馬もそういうことでがんばっているところです。つい先日も、公民館で学習会を開きました。東京土建などの建設関係だけでなく、公共のところと契約・委託をしているところがいくつかあり、そうしたところの労働組合とも協力して学習会を開いたところです。全労協、全労連あるいは区職を含めて幅広い層の労働組合を結集してこの問題をともにたたかっていこうという状況です。資料にありますが、練馬区庁舎の清掃委託の契約書なんですが、5年前には練馬区の庁舎の清掃業務委託が3692万8500円ということで出ていますが、右側が今年の委託契約の金額ですが1974万円ということで約半分ぐらいになっているという実態が現実的にあります。あとは、放置自転車の回収する業務委託も一時は1億円近くあったが、現在は5千万円台まで落ちている。運転手さんの賃金にも跳ね返りますから、賃金が半分になるというのが現在の実態です。そうしたことを踏まえ、これから私たちが運動を進めていくうえで、広範な組合・団体に呼び掛け進めていくことが大事です。公共工事で歯止めがかからなければ、民間のところではもっと激しい競争が行われているということで、是非公共工事のところから賃金の下支えをしていく条例を作っていくことをしていきたいと考えています。すぐにというわけにはいきませんが、広範な方と連携をとりながら運動進めていきたいと思います。(資料7未)

闘いの報告E【スカイネットワークってどんな組合】
 スカイネットワーク(航空一般労組)
 書記長 竹島昌弘

司会:次はスカイネットの竹島さんにお話を伺いましょう。はじめまして、早速ですが、スカイネットという組合はどういう組合でしょうか。
竹島:航空関係で働く労働者の組合で、どこの企業でも、どんな職種でも、どういう雇用形態の方でも入れます。また、何十人だろうが一人だろうが、航空で働いている人がどういう形にしろ入れるという労働組合です。
司会:組合を作ったきっかけというのはどんなことがあるんですか。
竹島:航空というと最近ではみなさんご存じかどうか知りませんが、「グッドラック」という木村拓也(キムタク)がやったテレビがあったと思いますが、パイロットと整備士が対等にしていましたけれども、航空の現場ではありえないです。
司会:そうなんですか。
竹島:ああいう口を利くとおそらく翌日には、席がないんじゃないかなということがあると思います。それだけじゃなくて、当然パイロット、スチュワーデスとは、いま言ってはいけないんですが客室乗務員や、整備士というのはおわかりになるでしょうけれども、それ以外にカウンターとか予約とかいろんなところ、みなさんから見えないところで働いている人はいっぱいいます。その人たちは当然企業も全日空なりJASなり日航ということではなくて、3次、4次ひどいところでは5次、6次下請けという人たちです。雇用形態も様々でアルバイト、契約・パートいろんな人がいます。そういう人たちが数年前から、人知れず首を切られていくという状況が発生しています。そういうなかで、その人たちは、私たちが加盟している航空労組連絡会というところがあるんですが、もともとはそこに駆け込んで、それぞれの人たちを救うということで問題を解決してきました。しかし、労働組合でなく連絡会ということもあり、団体交渉も会社は受け付けず門前払いする。これでは泣き寝入りになる。そんな状況のなかで必要に迫られてというのが実態です。
司会:私たち利用者の立場でいうと安全というのが第一じゃないですか。
竹島:簡単にいいますと、飛行機に乗るには電話でまず予約しますよね、現地に着いており   ますと電話予約から降りるまで航空会社の人に会うことはまずないです。電話予約し   ますと別会社下請けの人たち、飛行機乗りますとアルバイトスチュアーデスといわれ   る人たち、下手すれがパイロットは外人、カウンターというかゲートで立っている人たちも下請けの人たちということでいくと、その会社の正社員に会うと結構ラッキーなフライトだなという状況になっているんです。そういう意味では安全とか含めて下請けにいくと教育とかされていないんです。だから、まあいいかという状況もなくはないという状況で、飛行機は結構危ないですから、皆さんお気をつけください。
司会:でも、やっぱりスカイネットができたおかげで横のつながりができたということは、労働条件の向上のためにもすごくいいことだと思いますね。それが、安全にもつながっていくと思うのですけれど。
竹島:そういわれるとつらいんですが、出来たのが今年の4月9日なんです。出来たば   かり半年ということで、現在約100名の方たちが加入しています。ひとつにJAS・日本エアシステムの3次請けの会社がありますが、出来てすぐ十数名が加入してきまして、いま話題のサービス残業が問題になりました。残業代が払われていない、なおかつ深夜手当も払われていなかったのです。当然違反ですから、会社に掛け合って支払わせたという状況で、一人40〜50万円のお金を払わせたというように、少しずつ改善が始まっているという状況です。これからの組合です。
司会:最後に今後の抱負をお聞かせ下さい。
竹島:航空というのは9・11同時多発テロ、その後のイラク戦争とかサーズもあったんですけど、平和でないと発展しない産業なのです。そのために平和もそうですし飛行機が墜落するとだれしも乗りたくないと思うんです。安全な飛行機で快適な空の旅、さらには私たち働いている人たちが本当に健康で安心して働ける職場を作るには、やっぱり未組織の人たち、本当に労働条件でしいたげられている人たちを組織しないと航空業界は発展しないいと思うんです、そういう意味ではそういう人たちの多くを組織して、航空の安全を含めて守っていきたいと思います。
司会:ありがとうございました。

闘い報告F【出版情報関連ユニオン派遣労働者支部のとりくみ】
 出版労連・出版情報関連ユニオン派遣労働者支部
 支部長 大塚直子

私は、出版労連の個人加盟ユニオン「出版情報関連ユニオン」派遣労働者支部の支部長をしている大塚です。
 出版労連では、1980年代から個人加盟組合を立ち上げ組織づくりをすすめてきました。10数年間の成果をふまえて、グレードアップした個人加盟組合が「出版情報関連ユニオン」です。メンバーは、この1年で約70名増えて150名です。
 委員長は、出版労連本部の副委員長が兼務し、書記長も労連本部の専従者が担当しています。その他、20人を超えるOBと、現役の従来からの単組との2重加盟をしている方が、準組合員として活動の援助をしています。
 出版社での仕事は、正社員だけではなく、デザイナーやイラストレーター、カメラマン、校正者などの多くの非正規労働者に支えられています。大手出版社になると、正社員の編集者は、企画・進行管理だけ、つまり、プロデューサー機能・ディレクター機能だけで、実際の編集作業は、下請・外注の編集プロダクションが行うなどといったことは日常になっています。まさに、正社員は管理部門の1/3、後は、企画や販売部門は派遣・有期雇用の契約社員で、制作現場や販売部門は短期雇用や請負契約でという、財界が考えた「新時代の日本的経営」そのものです。
 私も、誤字・脱字や文章として意味の通らないところを修正する、校正の仕事をしています。編集プロダクションが請け負った仕事を、さらに下請けする形になっています。実際の仕事をするのは、編集プロダクションの事務所ではなく、依頼先の出版社などに出向いてしています。毎日同じところに通うのではなく、前日の夜に翌日の仕事の指示を受けて相手先に出向きます。ですから、毎日違う事務所で仕事をすることになります。業務請負の形態はとっていますが、実際には、違法状態の派遣労働をさせられていることになります。従来の企業別労働組合では、私のような働き方をしていると加入する労働組合がありませんでしたが、出版情報関連ユニオンの派遣支部であれば、派遣先が頻繁に変わっても大丈夫です。
 また、出版・情報関連産業の構造は近年大きく変化しました。本や雑誌だけをつくっているということではなくなってきました。ホームページのデザインや、広告の作成など、ゲーム業界などとも仕事がオーバーラップしてきています。さらに、情報の分野でも、これまでの通信社や新聞社などと違って、インターネットを使ってニュース配信する業態も現れています。そうなると、従来の「出版業」というくくりでは労働組合の組織化がしにくい状況も生まれてきました。このような社会や産業の変化に対応できる労働組合としてスタートしたのが私の加入する「出版情報関連ユニオン」です。
 ユニオンでは、出版社の正社員は、地域支部に所属します。私たちのような派遣労働者は、派遣先・派遣元双方と対応しなくてはならないことや、労働者派遣法との関係で運動していかなくてはならないので、別に派遣労働者支部に所属しています。今後は、取次と呼ばれる問屋や、流通倉庫、小売書店などその労働者の大半がパート・アルバイトに置きかえられている職場の人にも、ユニオンへの加入を呼びかけていく予定です。これらのことは、資料の「設立趣意書」や、活動方針の抜粋をお読みいただければ詳しくわかると思います。
 さて、いま、私たちの派遣支部で重点としてとりくんでいるのが、一橋出版の争議です。
 本来派遣労働は、一時的・臨時的なものに限って認められているものですが、教科書会社の一橋出版は、そのグループ企業のマイスタッフという派遣会社から常用代替として派遣労働者を導入しています。一橋出版の編集部は、正社員4人に対して派遣労働者が8人もいます。会社全体で100人を超す労働者がいますが、正社員1に対して非正社員が4の割合となっています。
加藤さんは、2年間正社員が担当していない教科書の担当をさせられてきました。教科書は文部科学省の検定を受けなくてはなりませんが、その作業も、一人でさせられました。また、派遣労働では禁じられている派遣先一橋出版が「事前面接」をして採用したのです。派遣先が、事前に面接をしたり、履歴書の取り寄せをして採用すれば、形態として派遣労働ではなく、派遣先が直接採用行為をしたのと同じことになります。
もう一人、高杉さんは、マイスタッフの有期契約社員として1年契約で7年間も働いてきました。このことも、長期に契約更新を繰り返せば正社員と同じと認定されます。
加藤さんと高杉さんは、正社員と同じ、正社員以上の働きをしてきたにもかかわらず、今年の5月と8月に契約期間が終了したからと雇い止めになりました。とても理不尽なことです。仕事は正社員以上にしてきたにもかかわらず、こんな使い捨てが許されていいのでしょうか。労働組合が雇用の安定を求めて声を出すこと以外に、これを食い止める方法はないと思います。
私たちの支部には、他にも、1カ月契約で契約更新を80回以上、もう7年間同じ職場で働いている人もいます。明らかに派遣法違反です。正社員にすることなく、安い時給で、しかも、切りたくなれば派遣契約の解除という方法で合法的に解雇ができる。こんなことが許されていいのでしょうか。彼女たちは、最初は派遣という気ままに働けるスタイルがいいと思いましたが、7年経過してみれば、将来への不安が大きくなるばかりだといっています。
私たちのユニオンでは、正社員、有期契約社員、派遣労働者、パート、アルバイト、さらには、管理職になって組合をぬけなくてはならなくなった人までメンバーになっています。役職や身分、雇用形態にかかわらず、労働組合法で保護されることになっている人は同じようにメンバーになることができます。
資料の中の活動方針にあるように、賃金や労働条件の出版・情報関連産業でのミニマム基準をつくって劣悪な労働条件をなくすための運動を中心に据えています。もちろん、労働時間短縮のとりくみも柱の一つです。そして、それが正社員だけのものではなく、派遣労働者も、契約社員もみんな同じ待遇、つまり均等待遇の実現をめざしています。
おとといが月1回の定例ミーティングでしたが、8人中5人の仲間が集まりました。自分のおかれた状況を話しながら、どう改善できるか考えています。やはり、自分の会社だけではなく、よそのことを知ることは大きな力になります。労働者派遣法の学習などにもとりくんでいます。終わったあとは、毎回楽しく飲んでいます。みんな、自分たちが入れる労働組合があったことを本当に喜んでいます。そして、労働組合に入ってみて、これまで不安に思っていた将来に光が見えはじめました。
いまは、このような活動をしていることをお話しして報告とします。(資料8〜11未)

闘いの報告G【失業者も団結して、頑張ろう】
 働きたいみんなのネットワーク
 事務局長 豊田信雄

私達は、4年前、倒産や企業リストラなど、労働者の雇用が危機にさらされ、完全失業率5%台、働く人20人に一人が職を失っている状況を何とかしょうと、失業に追いやられた人たちが集まり、東京春闘共闘会議のみなさん方のご協力も得ながら、『自分を責めず、追い込まず』を合言葉に結成した求職者、失業者の団体です。失業によってもたらされる事態は、悲劇、悲惨という暗い出来事はあっても明るい話は何ひとつありません。
 自信喪失による引きこもりなど心の病、生活苦による離婚など家庭崩壊と一家離散、そして、最後は人間の尊厳を否定され、自殺を選んでいくというものです。先日、発表された8月の完全失業率5・1%を、小泉首相は『改善されてきた』と言っていますが、とんでもないことです。
 私達は、昨年末から新宿百人町に無料職業紹介所ワークサポートセンターを開設しましたが、職を求めてこられる求職者の方々の生活は深刻です。失業給付が切られ、わずかな蓄えも食いつぶし、今までの仕事やキヤリアはどうでもいい、もう何でもいいから働きたい、というもので、一日でも一週間でも働ける場所を懸命になってさがしています。
 みなさん。日本の完全失業率の統計の取り方は、少しでも働ければ 完全失業者の対象ではなくなります。リストラは止むことなく行われ、引き続き不良債権処理が強引に進められ、デフレ不況がいっそう深刻になっている時に、完全失業者が減っているとしたら、逆に一日でも働かなければ生きていけないギリギリのところに追い込まれていることを証明しています。
中高年令者の再就職が年齢制限などで、阻まれ若者の就労場所が大企業中心に阻まれていることで悲鳴が上がっています。家族や会社、しいては日本を支えてきた中高年令者を足蹴りにし、次代をになう若者の未来を奪って、小泉内閣は何をしようとしているのでしょうか。国民が等しく労働する権利を定めた憲法27条を実効あるものにさせ、いまこそ、人間としての生きる権利をみなさん方と一緒になって築き上げるために頑張っていきたいと思います。(資料12未)


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