◆第101話(Z) 2011/10/15

       江 戸 からかみ  (えど からかみ)

江戸からかみ
  江戸からかみは、和紙に様々な装飾を施して作られる工芸品。平安時代に中国から伝わった紋唐紙を和紙で模倣したのが始まりで、当時は和歌をしたためる詠草料紙として貴族に好まれました。

  中世になると襖や屏風などにも用いられ、江戸時代には武家や町人の住まいの装飾として重用されました。享保年間には数千種もの模様が生まれ、「享保千型」という言葉が残っています。

木版摺を主流とした京からかみと違い、江戸からかみは大きく分けて次の三つの技法を専門職化し、継承しています。木版摺や刷毛を使って縞模様などを描く「唐紙師」、金銀箔や砂子で装飾する「砂子師」、伊勢型紙(渋型紙)を用いて捺染(染料に糊を混ぜ直接擦りつけて染色)する「更沙師」です。京都が発祥ですが、多様なニーズに応えることで独自の発展を遂げてきました。

現在の主な製造地は江戸川、練馬、文京区。1992年に東京都、99年には国の伝統工芸品指定を受けました。協同組合のある東京松屋(台東区東上野)では販売の他、見学も可能。一度足を運んでみては。