◆第94話(江戸東京野菜・X) 2011/03/15

          の ら ぼ う 菜  (のらぼうな)

のらぼう菜
  菜の花の一種で、苦みやくせがなく、甘みがあるのが特徴です。おひたしや和え物、また油との相性が良いので炒め物などにも向いています。秋に種をまき、冬を越した3〜5月が収穫期。現在の主要生産地はあきる野市で、JAあきがわの各ファーマーズセンター等で購入できます。

江戸時代初期、この地方は天領(幕府の所轄領)で、関東郡代・伊奈備前守忠宥(ただあき)が冬や春先の端境期に備える、菜種油の採取などの目的から種を配布し、栽培を推奨。現在の埼玉県比企郡から西多摩山間部、川崎市にかけて広く栽培されました。
  天保・天明の大飢饉の際も、のらぼう菜のおかげで地域住民が救われたといいます。葉がしおれやすいため長距離輸送や大量出荷には向かず、長い間自家用として栽培されてきました。

現在でも当地で栽培が続けられていますが、生産者らの努力で少しずつ出回るようになってきています。ファーマーズセンターの店頭ではおやきも販売しているそう。試してみてはいかがでしょうか。
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