◆第92話(江戸東京野菜・X) 2011/01/15

           千 住 葱  (せんじゅ ねぎ)

千住葱と焼酎「やっちゃ場」
  日本の葱は主に九条群(葉ネギ)、加賀群(下仁田葱など)、そして千住群の3種に大別でき、千住群は関東に多く、白い部分の多い葱です。今回の「千寿葱」は、日本で唯一の葱市場である草加山柏青果市場(足立区千住河原町)と葱商(卸売業者)を通して出回ること、規格よりも味重視で生産している点などが一般的な葱と異なります。現在の生産地は主に埼玉県。葱専門農家(5軒ほどで屋号を持つ)が自信を持って出荷する葱のトップブランドです。

  江戸時代、関西から砂村(現江東区)に入ってきた葱は品種改良により白い部分を増やしていきました。その後産地は千住周辺にも広がり、千住のやっちゃ場(青果市場)へ出荷され、「葱は千住」と評判に。特に明治時代に入り、すき焼きをはじめとする鍋物屋が増えると、「とびきり甘く、煮くずれしにくいが口の中でとろける」などと評判になり、料理人の間に広まりました。

現在も料理店が得意先ですが、スーパーの一部店舗やネットでも手に入ります。また、千住の酒屋有志の会・酒千会が千寿葱を使用した焼酎「やっちゃ場」を販売。試してみてはいかが。