◆第86話(江戸東京野菜・X) 2010/07/15

          寺島ナス  (てらしま なす)

ハサミ(15p)と比較
   6月から晩秋が旬の野菜。小振りで卵形、味が濃く、においが強いのが特徴です。油との相性が抜群で、焼きナスや天ぷらに向いています。

もともとは墨田区東向島周辺の名産品。隅田川上流から運ばれてくる肥沃な土壌は、米だけではなくナス作りにも最適でした。

「蔓細千成」(つるぼそせんなり)という江戸ナスとも呼ばれる古い品種で、江戸東部で盛んに生産されていました。

しかし、大正12年の関東大震災を機に宅地化が進み、急速に消滅。絶滅したと考えられていましたが、大竹道茂氏(江戸野菜復活の立役者。現在は都農林水産振興財団食育アドバイザー)らが茨城県の農業生産物資源研究所で種を発見。

寺島ナスの復興はまだ始まったばかりです。昨年墨田区第一寺島小学校では創立130年記念として、食育活動の一環で農家の方の力を借り、児童が栽培を開始。現在では近隣の学校などにも広まっています。

  個人の庭売り、あるいはJA東京むさし小金井経済センター等で手に入れられますが、出荷数が限られているため、事前の電話確認をオススメします。