◆第85話(江戸東京野菜・X) 2010/06/15

   馬込半白節成胡瓜  (まごめ はんしろ ふしなり きゅうり)

記念碑
「馬込半白節成胡瓜発祥の地」
(西馬込駅そば)
  夏の暑さに弱く、六〜七月に収穫期を迎えます。大田区馬込が発祥の地。七月頃からJA産直(馬込・練馬区・東京むさしなど)や直売所で運が良ければ手に入ります。下の2/3ほどが白く、丸みがあり、イボは黒色、皮がやや硬いため歯ごたえがあるのが特徴で、ぬか漬けに最適です。

江戸時代、切り口が葵の御紋に似ているため、恐れ多いとキュウリを口にしない武士もいたといいますが、庶民にはぬか漬け用として人気がありました。馬込半白は一九〇〇年頃近隣の大井(現品川区大井)の大井節成キュウリを瓜と掛け合わせて改良し誕生。大正〜昭和には篤農家を中心とした採取組合による品種の保存と均一化が進む一方で、近県や四国など各地に技術を伝え全国に広まりました。

  しかし、戦前からの規格統制や現在出回っている青キュウリの台頭で、栽培に手間がかかり、日持ちしない馬込半白は次第に消滅。採種を重ね、復元を試みた篤農家から種を譲り受けた都農業試験場が希望する農家に種を配り、現在に至ります。
  ちなみに江戸東京野菜の復興第一号(JA東京中央会)です。