◆第41話 2006/09/15

        四谷怪談

こちらが本家? 田宮稲荷
 
 おばけシーズンを少しすぎてしまったことを少し悔やみつつ、今回、幽霊のご本家「四谷怪談」のお岩さんを訪ねることにした。

 この話、実は元禄期に、四谷左門町の田宮家の妻女・岩が狂った形相で町を走りぬけ、怪死をとげたという話によるものだ。それを二百年近くたった「鬼平」の時代に、戯作者・鶴屋南北が『東海道四谷怪談』に仕上げて、爆発的なヒットとなったものである。

 JR信濃町駅から約八分、四谷三丁目方向へ歩くと、「左門町」交差点がある。

 何か出そうな所だな、とおびえつつ裏通りに入ったところに、あった!「於岩稲荷」。さらに向かいあって「お岩霊堂」。何で二つなの?と思っていると、「墓は雑司ヶ谷の妙行寺にある」と記されている。

 お岩さんが有名になった後で、当地の名主が『文政町方書上』に事実談として記入し、奉行所に差し出したそうで、しっかりした人もいたものである。


(元全信労芝信従組 福田克己)