◆第40話 2006/08/15

        両国の花火

両国橋から上流を望む
 
 やっと長雨も終わり、花火の季節となった。隅田川花火大会直前に、その発祥の地・両国橋へ行ってみると、橋上も付近も厳重な鉄柵が作られていた。主催者と警察の緊張感が伝わってくる。

 昔も町奉行所の苦労は大変だった。両国川開き花火の夜は、橋の上も川岸も人波で埋まり、川の上も見物の船がひしめいて、漕ぐことが出来なかったと伝えられている。

 日本に花火をもたらしたのは英国商人で、一番初めにこれを見た日本人は、たぶん徳川家康だった。

 両国の花火は、享保18年(1733)、8代将軍吉宗の命で始められた。江戸で猛威をふるったコレラに対して「悪疫退散」を祈ったものである。

 花火商・鍵屋弥兵衛が領国橋下流で、玉屋市郎兵衛がその上流での打上げを分担していた。

 その金は、大名、豪商が出して名声を競ったが、中でも仙台候伊達家の花火は豪華さで知られている。


(元全信労芝信従組 福田克己)