◆第20話 2004/12/15

           「狐の王子稲荷


大晦日、狐が集まる王子稲荷
  王子稲荷は関八州の稲荷の総元締なので、大晦日になると関八州の狐が何千となくこの稲荷社に集まって会議を開いたという。

 浮世絵師歌川(安藤)広重の『名所江戸百景』に、深夜、大榎のふもとで命婦(みょうぶ・宮廷の高級女官)の装束に着がえて、王子稲荷へむかう狐の群れの絵がある。

 王子稲荷社は、JR王子駅から森下通りを七分ほど歩いた所だ(駅前の王子神社とはちがう)。
 稲荷社は樹木に囲まれた朱ぬりの立派な建物である。天井の絵も四季の花鳥を画いたものですばらしい。

 社殿の裏手には「狐穴」が祭られている。のぞいてみたが主はルスのようだった。

 参拝の人の話では、王子では毎年大晦日に「かがり火年越しー狐の行列」を行い、近くの「装束稲荷」から王子稲荷までを昔の装束でねり歩くという。
 また、ここの初午、二午には境内に「凧市」がひらかれて、にぎわう。

                            (全信労芝信従組 福田克巳)