第2話     「富岡八幡宮」

 富岡八幡宮は、東西線門前仲町駅からすぐ近い。
 天をあおぐような大鳥居の足もとには、江戸時代に日本を測量した伊能忠敬の像が建っている。わらじを履いた厳しい目の先には、はるか未踏の蝦夷の地があるのだろうか。

 忠敬は寛政一二年六月の早朝に八幡社に参拝して、蝦夷地測量に出かけたと記されている。因に、忠敬が測量の基点としたのは港区の高輪大木戸である。

 深川八幡は大木の林の中にあり、赤や青の社殿がまわりの緑に映える美しい造りだが、ご多分にもれずコンクリートと化しているのは惜しまれる。

 夏まつりは有名で、八月一五日を中心に行われる。ここのお神輿(みこし)は重さ四・五トン、ダイヤやルビーで飾られた文字どおり日本一の大神輿だ。

 社殿の裏に立つ横綱力士碑は必見のもの。相撲の歴史を伝えている。なお、深川とは、開拓者の深川八郎右衛門の名によるという。

(全信労芝信従組 福田克巳)