◆2010/09/15

   全組合員の力を引き出す運動を
東京地評第9回大会のポイント 事務局長 高畠素昭

9月26日、東京地評第9回定期大会が、すみだリバーサイドホールで開催されます。大会のポイントを高畠素昭事務局長に聞きました。

昨年の総選挙で政権交代が行われ、国民が政治を変える時代が始まりました。そして、7月、勝者なき選挙といわれる参議院選挙が終わり、民主党が惨敗。「有権者は、民主党に対して無条件に政権をゆだねることをしなかった」と言えます。
この機関紙が発行される頃には総理大臣も決まっていると思いますが、民主党内の代表選も、総選挙時の2009年マニフェストと参院選挙時の2010年マニフェストの闘いとなっています。
国民に背を向けた 菅マニフェスト
同じ民主党内ですが、09年マニフェストは、普天間基地の県外移転や子ども手当、農家への所得保障、後期高齢者医療制度廃止、派遣法の改正なども一部盛り込まれました。鳩山政権ではサボタージュされたものも多くありますが、国民運動や要求が反映したものとなっていました。
一方、2010年マニフェストは、消費税の増税、法人税の減税や普天間問題でも日米同盟優先ということで、辺野古での新基地建設など、新自由主義的構造改革が色濃く出されたものとなっています。
しかし、どちらのマニフェストでも「地域主権改革」は公約され、公務員の削減や、公務職場の民営化など国民の財産と行政サービスを民間企業の儲けの種にしようとしています。
円高・ASEAN台頭で 縮む日本経済と雇用
経済状況は、円高が進行し、輸出産業が打撃を受け、下請け企業、労働者などへの影響が心配されます。同時にASEAN諸国が中国、インドとのFTAの実現で再評価され、工場の進出などが続き、日本国内の空洞化も懸念されます。
民主党の菅首相は、「雇用が重要だ」と叫んでいますが、1700万人の非正規労働者、1000万人の年収200万円以下の労働者の存在を放置していては雇用の重要性もあったものではありません。また「新成長戦略」で医療、介護、保育を成長産業としていますが、低賃金を温存しながら、民営化をはかろうとすれば、雇用不安は解消されません。国家公務員の総額人件費を二割削減するなどということも地方公務員や公務準拠の賃金体系をとっているところに与える影響を考えると日本の雇用は深刻なものにならざるを得ません。

また、国民の生活を支える福祉等についても、すぐなくすはずだった後期高齢者医療制度を、名まえが悪かったといわんばかりに国保の中にもぐりこませ、しかも年齢を65歳に引き下げようとするなど国民を馬鹿にした策を弄するなどしています。さらに菅首相は、消費税増税、法人税の減税を打ち出しています。
  非正規労働者と進める 賃上げで内需拡大を
こうした中で私たちのたたかいは、第一に2011年春闘で大幅な賃上げ要求をかかげ、派遣やパートの労働者も含めて統一したたたかいを進めることです。私たちの賃金は平均すると10年間で37万円低下しています。これを取り戻すたたかいです。 賃金や労働条件が低下してきたのは、非正規や低賃金の労働者をそのままにしていた結果といえます。したがって同時にこうした仲間たちを労働組合に組織して行くことが重要です。そして2010年に続いて国民の「目に見える」春闘にして行くことが重要です。賃上げ闘争をみんなで支えて行くことも必要なことです。そして労働者派遣法の改正と均等待遇めざす運動を強めることが重要です。
人間らしく働ける 社会めざして
人間らしく働ける社会をめざして、雇用、賃金、最賃、公契約、労働諸法制、福祉、年金、医療などの社会保障、税制など総合的な諸制度改善のたたかいが求められています。多くの国民とともにこうした運動に取り組んで行きます。  最後に、それぞれの産別や単組で非正規労働者の組織化が進められれば一番良いのですが、これまでの経験では、非正規の人たちは職を転々とすることもあり、自分のたたかいが終わるとやめてしまうことも多く報告されています。地域労組やコミュニティユニオン東京など、企業にとらわれない組織化を進めることも重要です。  第九回定期大会は、当面の情勢認識を深め、広がるたたかいの戦線を共通認識とし、相互に支援しながら全組合員の力を引き出す運動を進めていくことを意思統一する大会となります。