第2回 新銀行東京
   855億円の都民の税金をドブに
      新たな税金投入へ金融支援条例


 石原都知事のトップダウンで2005年に開業した「新銀行東京」は、東京都が「3年で黒字にする」という無謀な「マスタープラン」を押しつけたことにより、乱脈な融資や資金運用、過剰な設備投資が行われ、開業3年足らずで累積赤字は936億円に膨らみ、08年3月期決算では累積損失が1千16億円となり、同年6月の株主総会では減資が行われ、855億円の都民の税金がドブに捨てられました。同行の設立には、自民、民主、公明は称賛を送り賛成しました。

唯一の店舗になった新銀行東京(新宿区)
 損失が膨らむなか、08年第1回定例都議会に東京都は、都民の税金400億円を追加出資する補正予算案を提出。この延命のための追加出資に、自民・公明の両党は賛成をしました。 新銀行は、「中小企業のための銀行」という設立理念を失い、「再建計画」では、中小企業への貸し出しは3分の1に減らされたうえ、危険の高いベンチャー企業やファンドへの投資が重点になり、まさに存続させる意義を失っています。 またこの間、石原ファミリーや自民・公明・民主党の議員による口利き(融資の仲介)や融資詐欺事件など不正融資の疑惑が次々と報道されています。 金融庁は08年12月26日、新銀行東京に対し、業務改善命令(行政処分)を出しました。「同行は、過大な事業規模の追求、スコアリングモデルにのみに依存した融資審査・管理等に起因して大幅な損失を計上してきた」と指摘、経営破たんの責任は旧経営陣にあるとする石原知事と都の主張が根拠のないものであったことが裏付けられました。 新銀行は09年1月26日、金融庁から受けた業務改善命令にもとづく改善計画を提出。計画は監視機能強化などを盛り込みましたが、「不正融資の公表と徹底解明、中小業者に対する貸し渋り、貸しはがしの改善」など、都民が求めている対策は盛り込まれていません。  09年第1回定例都議会では、経営破たん状態の新銀行東京や、乱脈融資をした金融機関への新たな税金投入の道を開く金融支援条例を自民、民主、公明の各党の賛成多数で可決しました。  新銀行は6月、今年度の最終決算をまとめる予定です。しかし、金融危機と景気悪化のなか、融資先の経営破たんが増加するなど、経営は厳しさが増していくと見られます。赤字増加や中小企業向け融資の大幅減少が明らかになれば、設立と存続に賛成してきた各党の責任が厳しく問われます。

                             (革新都政の会・會澤立示)