●またも出てきた「共謀罪」(2005/04/15)

 労働組合の活動も弾圧の対象に

 政府が今国会での成立をねらう「共謀罪」(犯罪の国際化及び組織化に対処するための刑法の一部を改正する法律案)について、日本国民救援会の望月憲郎副会長にききました。
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望月憲郎 副会長
  例えばある組合が春闘で闘争委員会を開き、「今度の団交では、要求獲得までは社長を帰さずに徹底的に交渉しよう」と話し合ったとします。これが組織的な監禁「共謀」罪とされる恐れがあります。
 労働組合の活動は、団体交渉や争議行為について、刑法三五条の「法令または正当な業務による行為は、罰しない」との規定が適用されますが、この共謀罪が導入されると、正当な組合活動が、犯罪とされて弾圧される危険があります。
 共謀罪とは?
 「共謀罪」は、刑期の上限が死刑・無期または懲役四年以上の刑となる犯罪を、組織としておこなうことを合意したことを犯罪とするものです。政府は、国際組織(越境)犯罪防止条約を国内の法律にしたもので日本でも犯罪が多発しているから、といっていますが、対象は、殺人などの重大犯罪だけでなく、傷害、逮捕監禁、威力業務妨害など約五六〇もの罪があります。「組織」といっても、マフィアや暴力団などにとどまらず、二人以上なら「組織」とみなされます。その対象は大変広範になり、実際に犯罪が行われなくても、心で思うこと、思想が取り締まりの対象になるのです。
 憲法違反の悪法
 「共謀罪」が成立すると、警察が「犯罪」とみなす行為について、話し合っただけで捜査の対象とされるため、捜査を口実にして警察が国民全体の監視を強めます。「盗聴捜査」の大幅拡大やスパイをもぐりこませる捜査も考えられます。
 「共謀罪」は、憲法の保障する思想・信条の自由や内心の自由、言論・表現の自由を侵す憲法違反の法律です。「戦争をする国」づくりや憲法改悪、悪政に反対する国民の声を抑えようとする狙いがあります。
 廃案を求める
 自衛隊の海外派兵への抗議行動や、要求交渉などについての相談が「犯罪」とされ、平和運動、労働運動や住民運動が捜査の対象とされる恐れがあります。
 「共謀罪」をつくる必要はありません。廃案を求める声をあげましょう。