●2004/09/15掲載
 −東京地評第3回定期大会に向けて−
  憲法を守るたたかいの中心に立とう
 東京地評は九月二六日、第三回定期大会を迎えます。憲法九条ををなくそうとする動きが激しくなり、非正規労働者が増加する情勢のもとで開かれるこの大会にのぞむ東京地評の方針のポイントを高畠事務局長に解説していただきました。

−憲法・くらし守る運動を強めよう
 現在の情勢は、参議院選挙の結果、改憲勢力が国会議員の76%をしめるという状況が生まれています。また、次の参議院選挙のある2007年まで国政選挙がなく、改憲勢力がこの07年に向けて九条を中心に憲法の改悪計画を公然と発表しています。労働組合はこのたくらみをうち破って憲法を守る運動の中心となることが求められています。そのためには憲法を守る重要性の学習、地域や産業での大きな共同を作ることが必要です。

第2回大会で報告する高畠事務局長
 今大会は、その運動への意志を固め、三年間のたたかいの出発点とすることが一つ目の大きな課題です。合わせて、教育基本法の改悪が次期通常国会に提出されようとしています。これに反対していきます。
 二つ目ですが、賃金水準は年々低下を続けています。これは、春闘でのベースアップに加えて定昇を廃止する攻撃、成果主義賃金の導入、さらに正規労働者を非正規労働者に置き換え、賃金低下をはかる攻撃が労働者の中で大規模に進められていることによるものです。
 今年最低賃金の二円引き上げなどの新しい動きもありますが、賃金水準の低下をくい止める運動が求められています。春闘を通じたたたかいの一層の強化などが求められています。

−未組織の組織化は急務
 第三に、きわめて低い組織率を引き上げることと合わせて、この数年社会的に比重を増してきた非正規労働者の組織化が求められています。東京では二百万人がこの非正規労働者といわれていますが、ほとんどが未組織の状態で、要求や組織化の方法も正規労働者とは違ったとりくみが求められています。新しい課題として取り組んでいきます。
 また、雇用環境はいっそう悪化し、突然の解雇、賃下げなど不当な労働者攻撃の増加をみせ、労働相談も三倍化してきています。労働相談活動を重視していきます。
 世界の流れは平和と協調に向けて大きく進んでいます。アメリカの戦争を基調とする一国覇権主義はますます孤立を深め、日本の小泉政権はそれに追随する少数派となっています。国民の中にも小泉政権の本質が次第に理解されるようになってきています。イラクからの自衛隊の撤退を求め、平和な日本をめざします。
 第三回定期大会はこうした課題を意思統一する重要な大会として位置づけ、さらなる要求前進をめざしていきたいと思います。
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−成果を生かし、さらに水準改善求める運動を
  東京の最低賃金「2円プラス」


猛暑にも負けず引き上げを求めての座り込み(8/6)
 8月6日、記録的猛暑の厳しい日差しが差し込む東京労働局前で、東京春闘共闘会議の仲間は、「最低賃金の引き上げを!東京から時給1000円以下の労働者をなくそう」との横断幕を掲げて、座り込みを実施し、三年連続の据え置きを許さない決意を示してきました。

−2円プラスに
同日、東京地方最低賃金審議会は、本年度の最低賃金を1時間710円とする答申を行いました。この答申は、三年にわたり1時間708円であった最低賃金に2円上乗せするものです。
2004年度地域別最低賃金決定状況
(2004年8月24日現在)
都道府県 時間額(円) 引上額 都道府県 時間額(円) 引上額
北海道
638
1
滋賀
652
1
青森
606
1
京都
678
1
岩手
606
1
大阪
704
1
宮城
619
2
兵庫
676
1
秋田
606
1
奈良
648
1
山形
607
1
和歌山
645
0
福島
611
1
鳥取
611
1
茨城
648
1
島根
610
1
栃木
649
1
岡山
641
1
群馬
645
1
広島
645
1
埼玉
679
1
山口
638
1
千葉
678
1
徳島
612
1
東京
710
2
香川
620
1
神奈川
708
1
愛媛
612
1
山梨
648
1
高知
611
0
長野
647
1
福岡
645
1
新潟
642
1
佐賀
606
1
富山
644
0
長崎
606
1
石川
646
1
熊本
607
1
福井
643
1
大分
607
1
岐阜
669
1
宮崎
606
1
静岡
673
2
鹿児島
606
1
愛知
683
2
沖縄
606
1
三重
668
1
 先だって、7月26日に、中央最低賃金審議会は「引き上げ額の目安は示さない」との答申を出しましたが、公益委員見解で、景気が回復基調にあることを踏まえ「自主性を十分発揮」することを希望していました。東京春闘共闘は、この見解をテコに27日には、東京労働局に対し、「自主性の発揮を」強く求めてきました。
 プラス2円は、今年こそは大幅引き上げを!と、労働局要請・宣伝行動、最賃署名、生活体験をはじめとする諸行動の積み重ねの中で、最低賃金引き上げの世論を結集してきた運動の成果です。
 この成果を、不安定雇用労働者の生活改善の願いに繋ぎ、現場で生かしていくことが必要です。
−この水準でよいのか
 しかし、1円、2円の引き上げでは、生活保護基準を上回る最低賃金の獲得は「百年河清を待つ」ことにもなりかねません。1999年からこの五年間に引き上げられた金額は12円でしかありません。中央最低賃金審議会においても最低賃金の水準について意見が交わされています。
 東京新聞は、8月19日の社説で「この水準でよいのか」と最低賃金の額について問いかけています。
 今まさに必要なことは最低賃金の水準を大幅に引き上げることです。